『こんにちは』
兄貴の子供が産まれたらしいので、病院に駆けつけました。
「お邪魔します」
「おお、来たな」
『いやーっ、かわいい!』
「ちっちゃいな」
『璃子ちゃんも元気そうでよかったわ』
璃子「うん、ありがとう」
女の子です。かわいい。姪っ子。
『璃子ちゃんにそっくりや』
璃子「そう?」
『似てる、よかったなぁ、律に似なくて』
「いや、りっくんに似ても美人やで絶対」
『でも女の子やからこんなあるのかないのかわからんくらいのうっすい唇よりママむたいにふっくらしてたほうがかわいいで』
「おい、ディスるなら帰れ」
璃子「名前ちゃん、名前考えてくれた?」
璃子ちゃんがどうしてもというので私が名前をつけることになりました。2人の子供やから自分たちでつけたらええやんって断ってんけど、どうしてもっていうから。
『名字名前、寝ずに考えました』
「嘘つけ、昼過ぎまで寝てたやろ」
『黙って。じゃあ発表します』
バッグの中から半紙を取り出す。よくあるじゃない?命名をお習字で書くやつ。
『じゃん』
「璃花」
『りかちゃん。璃子ちゃんの璃とった』
璃子「かわいい!」
「璃花、お前は璃花やぞ」
璃子「早くいとこができるといいね」
『えっ?』
璃子「そう遠くないかもね」
「はっ、あかんぞ!」
璃子「何でよ、アイドルが結婚しちゃいけないなんてもう古いわよ」
「ファンが悲しむやろ」
璃子「ファンじゃなくて律が寂しいんでしょ」
「はっ、寂しいわけないやろ」
「大丈夫やでりっくん、名前泣かせたりせえへんから」
「当たり前やろ、アホ」
『ちょっと、勝手に話進めんといて』
璃子ちゃんも出産直後だからすぐに退散しての帰り道、なんだかこっちまで幸せ分けてもらってなんだかほんわかした。
「かわいかったな」
『うん、溺愛しそうや』
「名前も気に入ってくれたしな」
『うん、よかった』
「自分の子供はもっとかわいいで」
『そうなんだろうね』
「男と女どっちがええ?」
『えー?どっちでもええよ、元気な子なら』
「そうやな」
『ってか妊娠したみたいな感じやめてや、してへんし』
「まぁ子供はもうちょっと先なや」
『まだ結婚もしてへんのに子供はさすがにあかん』
「ちゃんと避妊してるやん」
『当たり前ですーほんまに侯くんと甲斐くん泡吹いて倒れる』
「想像できるわ」
亮の子供なら欲しいなって、思ったよ。なんて、調子に乗るから絶対言わへんけど、いつかお兄ちゃん夫婦みたいに亮と子供と3人で一緒に笑えたらいいなって思った。
baby