INFINITY | ナノ




「あははは!」


仕事の前に亮ちゃんと買い物に行ったらしい名前が差し入れのプリンを冷蔵庫に入れていると大倉が突然笑い出した。


「あはは!なぁなぁ見てあれ」

「ん?...あはは!お前それで来たん?」

『え、何?』

「お前アホやなー」

『何?私?何かおかしい?え?何!』

「あはははは!」

『何なんみんなして!信ちゃん助けて!』

「首や首」

『首?』

「首の後ろ」

『首のうし...あ!』

「あはははは!」

『値札付けっぱなしやん!亮何で言うてくれへんかったん!』

「気付いてると思ってた」

『恥ずかしい...』

「お前どっくんと買い物してきたんやろ?」

『私付けたまま買い物してた...』

「あははは!アホやん」

『人生の汚点や』


何だかその光景が微笑ましくて、少し離れたソファーから眺めてたら章ちゃんが隣に座った。


「丸?どないしたん?そんなニヤニヤして」

「なんかええよな」

「何が?」

「この光景。微笑ましいなぁって」

「確かにな」

「これもさ、名前ちゃんが居るからやと思うねん」

「名前が居るから?」

「おん、いつも中心に名前ちゃんが居って、俺ら笑ってんねん。結成当時は女の子が居るなんてどうなる事かと思ったけど、名前ちゃん居ってよかったなってよう思うねん」

「ホンマよな、今や女の子である名前の存在って当たり前やからな」

「名前ちゃん笑ってるとこっちまで笑顔になる。太陽みたいやねん」


だから名前ちゃんには感謝してんねん。いつもありがとうって。


『二人で何話してんの?』

「名前ちゃんありがとう」

『何が?』

「なんでもなーい」

『えー、何よ、変な隆ちゃん』




いつも俺らの中心で笑っててくれてありがとう。



太陽
(名前ちゃん値札取らんの?)
(あっ、取って!)
(動かんでな、今取ったるから)





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