INFINITY | ナノ




「なぁー」



『...』



「なぁ、」




『...』



「名前」



『...』



「名前ちゃーん』



『んー?』



数少ない2人一緒の休みやのに、名前さんはさっきから真剣に机に向かってます。
なんやねん、呼んでも『んー?』やし、応答しても振り向きもせえへんし。



「むっちゃ暇やねんけど」



『んー』


「なぁー」


『んー』


「さっきから何してんの?」


『曲つくってるー』


「∞の曲?」


『んーん、今度ソロで新曲だすねん』


「すごいやん!出来た?」


『まだー』


「見せて」


『あかん!』


「えっ、何で?」


『あかんの』


「ええやん、ちょっとだけ」


『発売されてからのお楽しみ〜』


「なんやねん」



今日は結局名前はずっと机に向かっとって、終わったと思ったら今度は楽器部屋に閉じこもってた。
隠されるとやっぱり見たなるやん?
気になるやん?

名前が寝静まった頃、楽器部屋にこっそり行って閉まってあった名前の歌詞ノートを手に取る。
なんかむっちゃドキドキすんねんけど。



「えっ///ふふっ」



あかん、ニヤけてまう。




"ねぇ Darling 脱ぎっぱなし
靴下も裏返しで
もー、誰が片づけるの?"


"ねぇ Dariling どっちがいい?
このスカートとワンピース
あー、今あくびしてたでしょ
ねぇ早く 出かけよう
待って! 携帯忘れたかも
あー、今ため息ついたでしょ?"




そういやこの間こんな喧嘩したな。




"Ah なんで好きになっちゃったのかなぁ
あなたってほんと変わり者なのね
Ah こんなにもワガママ言える人は
星の数ほどいる中で ねぇ Darling
あなたしかいない"

"そう きっとこんな毎日が幸せなのかな
嫌よ嫌よも好きのうちかな
今日もあなたの抜け殻を全部集めなきゃ
毎度毎度お騒がせしちゃう
お出かけの前も懲りずに付き合ってね"




「いくらでも付き合ったるやん」



"ずっとずっとそばにいてほしい人は
星の数ほどいる中で ねぇ Darling
あなたしかいない"



俺のことなんかなーなんて勝手に思って、こんな歌詞書いてたんや。と真剣に机に向かいながらこれを書いてた名前を思い出すとまた顔が緩んだ。
そっとノートを元の場所に戻して、すやすや眠る名前の隣に入り寝顔を見るとまた頬が緩んだ。
こんな事するなんてむっちゃ可愛いやん。





「俺も名前しか居らんで」



起こさないように髪を撫でてた。
顔に出てまうかもしらへんけど、発売日まで今のは見なかった事にしとこう。




darling
(あかん、)
(ニヤけてまうやろ)
(アホ)









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