:: summer | ナノ


■ 星が瞬くこんな夜に

「こうして二人で旅行なんて、初めてだね」「そうだな。まぁ、いつもお前の部屋で過ごしてるから、あまり違和感ないな」「ふふっ、でもちょっと新鮮かも」「そうか?まぁ、せっかくだから普段できないことでもするか?」「嫌な予感がする…」「心配すんなって!取って食ったりはしないから」「んー…でも、今日くらいはいいかな?」「へ…?」「普段よりも、たーくさんっ甘やかしてくれるんでしょ?」「お前なぁ、そういうこと言うのは反則だ」「だって、一樹のことが好きだから」「…ああ、俺もだよ」

いつも一緒にいる二人なので、デートとなると難しい二人です。だけど、どれだけ一緒にいてもお互いに飽きないんだろうなぁ。


■ 透明な君に恋をした

「結局海に来たし…」「そのパーカー脱がないのか?」「だって、刺青目立つじゃん」「そんなこと気にしてたのか?俺は、お前のその刺青好きだけどな」「そ、そう言ってくれるけど…」「けど?」「刺青の入った彼女なんて嫌じゃないの?一樹まで周りから不良とつるんでるって思われるよ…」「…はぁ」「な、なんでため息吐くの?」「お前はそうやって周りの目を気にしすぎだ」「でも…」「でも、じゃない。俺はお前と一緒にいたいからいるんだ。周りにどう思われようと関係ない。いい加減分かれよな」「うっ…」「まぁ、何か気になることがあるとすれば、お前の水着姿に他の男共が釘付けにならないかだな」「…バカ。でも、ありがと」「はははっ、そんなに素直だとキスしちまうぞ?」「っ…!も、もう知らない!」

透明のヒロインはいつからツンデレキャラになったのか、私にも分かりません(笑)


■ 遠距離恋愛

「一樹先輩と夏祭りに行くの、初めてですね!」「去年はまだ付き合ってなかったもんな」「へへへっ、一樹先輩の浴衣姿が見れて幸せです」「ったく、そのゆるっゆるの頬をどうにかしろ」「ダメでーす!幸せすぎてゆるゆるしちゃうんです」「そんなゆるゆるしてっと…」むにっ「んにゃ!」「ははっ!お前の頬は柔らかくて気持ちいいな」「ふぇ、む、は、離してくださいよ〜」「お前はほんと可愛いな」「うええええ、そ、そんな」「俺の言葉一つひとつで真っ赤になるそんなところも可愛いよ」「あ、あう…」

今回は遠距離と近距離で分けて書いてみたので、その成長っぷりを見てあげてください←


■ flower crown.

「なぁ、次はあれ乗ろうぜ!」「ふふっ、いいよ」「それにしても遊園地なんて久しぶりに来たなー」「前にも来たことがあるの?」「…両親が生きていた頃に、何度かな」「そっか…。じゃあ、本当に久しぶりだね」「ああ。そういうお前は初めてだろ?」「うん!だから、昨日はわくわくして寝れなかったの」「ははっ、お前がそうなるって珍しいな」「だって、テレビとか友達の話でしか知らなったもの。だから、今日はなんだか夢を見てるみたい」「…これは、現実だ。お前は今、彼氏である俺と遊園地に来てるんだぞ?」「それこそまさに、夢みたいなんだもん」「お前なぁ…。そうだ、約束しようぜ?」「約束?」「ああ。これから先、お前の夢を叶える男はただ一人、この俺だけだ。お前がどんなことを願おうと、俺は叶えてやるよ」「っ…」「どうした?」「っ、ううん、やっぱり私、一樹の恋人になれてよかった。今、また夢を叶えてもらったから」「バーカ、これからいくらでも叶えてやるよ」

当たり前のことを、あまり知らない二人。だからこそ、いろんなことが二人にとっては初めてで、とても新鮮なものなんじゃないかと。


■ 近距離恋愛

「一樹先輩!見てくださいっ!タコですよ!タコ!」「タコ一匹でそこまでテンションが上がる奴、初めて見たぞ…」「そうですか?あ、あっちにはマンボウがいますよ!大きい!」「おお!こいつはすごいな!って、おい!」「うぇっ!?どうしましたか?」「どうしましたかって…お前がマンボウ追いかけて人混みの中をスルスル行きそうだったから、つかまえたんだ」「す、すみません。つい夢中になっちゃって」「まぁ、お前のそんなところが可愛いんだけどな」「ふへへっ、一樹先輩のそういうところが格好良いとあたしは思います」「…お前、言うようになったな」「最近気づいたんですけど、あたし、一樹先輩の照れた顔が一番好きなんです」「おいおい…。それじゃあまさか…」「もう昔のようにはいきませんよ!」

成長しました(笑)近距離では、遠距離と比べて少し小悪魔っぽくなるヒロインなのでした←


■ loop.

「ほら、これお前の分」「ありがとうございます…。それにしても驚きましたよ、いきなり花火をしようだなんて」「急に誘って悪かったな。去年の花火が残ってたから、お前と二人でやろうと思ったんだ」「…私と二人でって、つまらなくないですか?」「ん?なんでだ?」「そりゃあまぁ、これといって面白い話もできませんし…。翼みたいに発明品出せないし…」「あのなぁ、俺はそういうのを求めてお前を誘ったんじゃない」「じゃあ、どうしてですか?」「そうだな…。お前を口説くため、って言ったらどうする?」「帰ります」「あ、ちょ、待てって!冗談だから!続きしようぜ?」「…一夏の思い出ってことでいいですよ」「一夏だけじゃなく、その先もって言うのは俺の我儘になるか?」「あまり調子に乗らないでください」「へいへい」

この二人はまだ付き合ってないけど、一応デートっぽく。今のところ、二人が付き合ったらどうなるのかは、私にも想像できません。


■ 深愛

「映画、面白かったね!」「そうだな。お前、最後の方ずっと泣いてただろ?」「うぅ、だってまさかヒロインがああなっちゃうなんて…」「なっ!まだ泣くのかよ…」「ご、ごめっ」「ったく、しょうがねー奴」「んぶっ」「ん。これでいいな」「あ、え、不知火くんのハンカチ…」「え…?あ、ああ、悪い。前の癖で拭いちまって…」「…えへへっ」「なんだよ」「不知火くんの、そういうちょっとぶきっちょな優しいところが好き」「ぶきっちょってなんだよ」「今度は、もうちょっと優しく拭いてほしいなって」「…バーカ、甘えんな」「むー。残念」

ヒロインの涙を自分のハンカチで拭いてあげるグレぬい(笑)この二人も付き合ってないのですが、少し糖分を多めにしました!

14/08/14


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