入学式
私の親は両思いの個性婚でお互いを愛し、愛され仲つむまじい夫婦であった。
そして私が生まれた。
親の個性2つを見事受け継いだ私はそれはそれは大事に育てられ愛情もいっぱい貰い個性の使い方も習い習得しスクスクと育っていった。
あの事件が起こるまでは。
*
ーピピピピ…
目覚ましの音が聞こえ手探りで目覚ましを探し目覚ましを押す。
小さく欠伸をして伸びをしながら起きる。
今日はお母さん達が通っていた雄英高校の入学式の日だ。
ベッドに置いてある仲良く3人で笑い写った写真に向けて私は言葉を投げかける。
「…お母さん、お父さん、行ってきます」
私は朝食の準備をし制服に着替え雄英高校へと向かった。
*
(私の教室は1-A…1-A……)
キョロキョロ探しながら教室に着くとどでかい扉が待ち受けていた。
(流石雄英高校…扉もでかいんだね)
1人納得し扉を開けた。
扉を開け中に入るとメガネをかけた如何にも委員長っていう感じの男の子が話しかけてきた。
「むむっ、君もここの生徒かね!俺は飯田天哉!速やかに黒板に貼ってある番号を見て座るように!」
「…あ、はいご親切にありがとうございます飯田さん……」
「む?なんていったのかね!何も聞こえないぞ!喋る時はもっと大きな声でハキハキと!」
「…すいません……」
一礼をして去っていく。
後ろで飯田さんが何か言ったいたが他の生徒が来たのかそちらの方に構っていたので一安心した。
私は自分の席を確認したのでそこに座った。
右隣が左が白髪、右が赤髪の男の子で左隣がポニーテールの綺麗な女の子だった。
(一応挨拶だけしておかなきゃ…女の子の方から……)
「あ、あの…はじめまして……」
「あら、はじめまして。私八百万百と言いますの。よろしくお願い致しますね」
「私は仙波彩と言います…よろしくお願いします八百万さん……」
「私の事はお気軽に百とお呼びくださいな」
「では百さんで…私の事も好きにどうぞです…」
「では、彩さんよろしくお願いします致しますわね」
「…はい」
といい私は会話を切った。
そして右隣の男の子にも挨拶しとかなきゃと思い挨拶をしておくため振り向いたら私のことを凝視していた。
(かなり視線が痛い…、こ、これ話しかけても大丈夫かな…?)
「あ、あの…」
「…あ、わりぃ、つい凝視してしまって」
「いえ、あのお気になさらずに…。私、仙波彩と言います。よろしくお願いします」
「…俺は轟焦凍だ」
「あ、では轟さんよろしくお願いします…」
「焦凍でいい」
「えっ、いやあのでも…」
「焦凍」
「……では、焦凍さんで」
「焦凍」
「し……、焦凍くんで!これ以上は無理です…!」
「…まぁいい。あとその敬語もやめろ」
「え、あ…これは癖みたいなもので…すいません」
「…そいやそうだったな」
「焦凍くん今何か仰いましたか…?」
「いや、別に何もねぇ」
「あ、そうならいいです…失礼しました」
といい視線を逸らすように私は前を向いた。
轟さん…焦凍くんは凄くイケメンだったので逸らすように前を向いた。
二人とも小声にも関わらずきちんと話してくれる辺り凄くいい2人だ。
そして前を向いたら飯田さんと頭が爆発的な人が何やら喧嘩をしたり緑髪の男の子とショート髪の女の子が話していた。
そして現れた寝袋。
(え、寝袋!?)
と、唖然としていると寝袋はもそもそと上がり喋った。
「はい、静かになるまでに8秒かかりました。時間は有限。合理性に欠くね」
(もしかして担任の先生…?)
と、もぞもぞと出てきて言った黒髪の人。
「担任の相澤消太だ。よろしくね」
と、ゴソゴソと寝袋を漁りながら言った担任の相澤先生。
そして突きつけられたのは体操服。
「早速だか体操服着てグラウンドに出ろ」
どうやら私の雄英生活は波乱万丈みたいだ。