朝だ、そう思い身体を起こした。隣に草薙さんは、居なかった。もう起きてしまったか。ばふっ、ともう一度ベッドに横たわる。うん、草薙さんの匂いだ。ちょっとタバコの匂いがして、お酒の匂いもする。ああ、段々うとうとしてきた。

「なまえ、2度寝したらあかんで」

草薙さんがいつの間にか部屋に入ってきていたようだ。頭を撫でられた。逆に寝そうです草薙さん。

「ほら、朝食できとるから起きぃ」
「んー」
「んー、やのぉて。ほら」

促されて、起きる。草薙さんが見えない。目が開かない。

「なまえ、目が開いてないで」
「んー」
「...まだ寝てるんかいな」

起きてはいる、起きてはいるんですよ草薙さん。ただね、

「草薙さんの匂い、安心する、からー...なんか、気持ち良くなってー...」

まくらに抱きつく。うん、安心アンシン。そして草薙さんにまた頭を撫でられた。でもちょっと荒っぽいです草薙さん。優しくお願いします。「あー、もー」草薙さんが自分の頭をガシガシと掻いた。

「あんまそないなこと言わんといてーな。まったく...その台詞、男にホイホイ言ったらあかんよ?」

「だいじょーぶでーす」

草薙さんだから、安心するんです。そう言ったらべしっ、と頭を叩かれた。なにゆえ


愛しさ到来
title by休憩