「“友達から…”ならぬ“親友からでお願いします”…って」

「じ、自分でもこの返事はないな、って思ったよ!でも、もういっぱいいっぱいで…仕方なかったの!」

「しかも最後が疑問系…」

「カミツレ、この話は終わりにしよう?ね?もう聞かないでよ…」

あの日から数日経ち、私はカミツレと街を歩いていた。色々カミツレに聞かれ、なんか頭が沸騰しそう…。



「で、そっちの話はいいとして…」

「そっちってどっちよ…?」

「元彼とは?」

「…あー、うん。その話ね…」

実は、やっぱりちゃんと話し合った方が…というか、ちゃんとあいつと別れようと思ったんだけど…ナツキくんが「会う必要無い!」って言うものだから、結局元彼とは会っていない。

「会ってビンタでもしようかな、って思ってたんだけどね…なんか、ナツキくんが思いっきり殴ったらしくってね…グーで、」

「男らしいじゃない。もう付き合っちゃいなさいよ」

「なんでカミツレそっちにすぐ持って行こうとするの…」

「で、そのナツキくんは?」

「この後会う約束してる」

「…もう本当に付き合えば?」

デートじゃない、というカミツレの言葉に、デートじゃないから!と言葉を返した。そうデートじゃないのよ。


「デートじゃなきゃ、なんなのよ」

「え?えーっと…」







「高所恐怖症…克服?」

何それ、とカミツレは笑った。だってそうなんだもん。これからナツキくんと二人、観覧車に乗るんだから。