そんなつもりは無かったんじゃ。いや、ウソじゃないって、マジで。神に誓う。むしろ神の子に誓う。この際参謀にも誓うぜよ。 ただな、隣で眠る柳生が可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて…… 「……ん」 柳生の胸元に手を滑らせれば、鼻を抜けるような声がした。しかし、まだ起きた様子は無い。 ホッと息を吐いて、俺は愛撫を続ける。それで良い。もうちょっと寝ときんしゃい、柳生。 昨夜は致した後にそのまま寝てしまったから、柳生も俺も裸のまま。まぁ正しくは……柳生は途中で気を失ってしまったんじゃが。 そのせいで俺は消化不良気味。無理をさせたのは俺自身だと自覚してるから、昨夜は気を失った柳生をそのまま寝かせて、俺はと言えば恋人といるにも関わらず左手と仲良くしてましたとさ。めでたし、めでたし。 あー、なんて優しいんじゃ、俺。涙が出る程の優しさじゃの、ホント。 で、朝になって目を覚ませばやっぱり消化不良で。 隣にいる柳生の寝顔を見れば可愛くて可愛くて。 そんなつもりは無かったんじゃが……今に至る。 手探りで乳首を探り当てた俺は、それを掌で転がす。徐々に主張し始めたそれを指先で弾けば、柳生の身体がピクリと震えた。 左手を下に滑らせてソコに触れれば、既に兆し始めている。思わずほくそ笑んで、俺は柳生の乳首を舌で弄んだ。 「ん……ぁっ」 あー……さすがにそろそろ起きるかの? まぁ良いか──俺は柳生のソレを上下に擦りながら、今度は首筋に唇を落とした。舌先でその綺麗なラインを左耳の裏側まで舐めてから、耳たぶを甘く噛んでやる。 それから舌で中をくすぐって、チュッ、と音を立てながら何度もキスをした。 柳生は耳元が弱い。 再び聞こえた鼻を抜けるような声と共に、閉じられていた目蓋がゆっくりと開いた。 「ふぁ、ぁ……にお、くん?」 「おはようさん、やーぎゅ」 「え、君、一体何、を……んぁっ、ぁ……あぁ!!」 ぎゅっと目を瞑って、柳生は俺の左手を汚した。イッた衝動に息を詰める柳生は、この上なく可愛い。 そのまま何度か扱いてやりながら、俺は柳生の頬や目蓋に触れるだけのキスをした。 達したばかり、しかも寝起きである事も手伝って、ただでさえ敏感な柳生の身体はそれだけで感じてしまうようだ。逃げるように身体を捻った柳生の吊り気味の目が、俺を睨む。 「何、してるんですか君は……っ、人が寝てる間に!!」 「柳生が可愛いからいかんのじゃ。俺は悪くない」 「何をしれっと……!!」 「はいはい。良いから黙りんしゃい、やーぎゅ。黙らんとちゅーするぜよ」 「どうせ黙っても……っ」 可愛くない言葉はキスで奪う。顎を掬って舌を滑り込ませれば、柳生は僅かに抵抗した。力の入らない手はベッドに縫い付けて、少しの自由さえ奪ってやる。 「どうせ黙っても──するけどな?」 耳元で囁くと、柳生は困ったように眉を寄せる。柳生は俺に甘い。諦めたように溜め息をつくと俺の背中に腕を回して、一回だけですよ、と静かに囁いた。 |