novel


▼ 07+

「捕まえた」


恐る恐る顔を上げてみると、にっこりと笑ってらっしゃる、赤司様が見える。
どういう状況かといえば、感のよい方ならもうお気づきだろうか。

現在、私の背中には腕が回っている。いわずもがな、赤司くんのである。

ようするに、抱きとめられている状況である。
誰に。赤司くんに。

別に、それに対して乙女な反応はしない。慣れちゃったから。

「そう捕まえる?普通」
「あれ、もっと違う反応できないの?」
「いやあ、スキンシップ激しいやつがいるからねえ」
「やつ?」
「・・・兄貴?」
「兄弟居たの?」
「正確には義理のだけど」

とりあえず、いつまでこの体制なのだろうか。
別に恥ずかしいとかそういうわけではないし、いいっちゃあいいのだが、流石に周りの視線が痛いような気がする。
まあ、目立つのは嫌いではない、だが。
相手はなかなか顔のいい、しかも頭もいい、そして生徒会長ときた。

狙ってる女子はなかなか多いだろう。
すると、こんな現場、そういう子がみたら勘違いするのではないだろうか。
勘違いされるといろいろ面倒くさい。

と、いろいろ考えてみたけれど、口に出すのもなんか微妙なので、やめておく。

「義理?」
「そう、ってかてっきり知ってるもんだと思ってたわ」
「そんなに有名な話?」
「いや、知らない」
「・・・で、この学校のやつ?」
「うん、木吉鉄平、知ってるでしょう?」

そう、木吉鉄平。変人で有名。
私の父と彼の母が兄弟で、つまりは従兄弟ってことになるんだけれど。
妹のようにかわいがってもらってるし、私も兄のように慕ってるし、もう、兄弟みたいなものじゃないか、と思うんだ。
というか、言われた。

「ふうん。いろいろ気になるところはあるんだけど、まあいいや」
「いいのか、」
「君がなぜそんな性格なのか若干わかったし」
「ふーん・・・で、」
「ああ、そうだったね。どうしようかな」

ううむ、と軽く悩んでる姿を見て、少し疑問が生まれた。
なぜ、悩んでいるんだろうか。
候補が多すぎて悩んでいるのか、それともなんにも決めていないのか。
前者ならばもう何もいえないのだが、後者だったら、なぜ追いかけてきたのだろうか。

逃げたから、とかそういうもろもろの原因があったのだろうか。
・・・何を考えているんだ、私は。
赤司くんがなに考えてるかわかるわけがないような気がした。

「・・・んー」
「まだー?」
「(・・・生徒会入れ、でもいいけど、別にそこまで仕事してるわけじゃないしな、僕。)んー」
「・・・」
「(・・・そもそも、なんでこんな賭け持ちかけたんだっけ。)」
「・・・あーかーしーくーん」
「(・・・なんで、追っかけたんだっけ、)」

なにやら、すごく悩んでる様子。
え、そんなに悩むもんなのか。そんなにすごいことなのか。

・・・・というか、いつまでこのままなんですか!


悩む、
(・・・)
((・・・視線痛くない?気のせい?))
((・・・相月っち、ごしゅーしょーさまっス・・・))



+++++
いつにもましてgdgdでお送りいたしました。
絶対いつか修正いれてやる・・・うう・・・
妹ネタはこれ書いてるときに思いつきました。
赤司くんに少し葛藤してほしかったんですけど・・・してくれない・・・



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