novel


▼ 06+


私は今、校内を走っている。
廊下は走るな?じゃあ教室だったらいいのか!そんな冗談はさておき、走っている。
走っている、というか逃げている。
誰から?悪魔から。悪魔?そう、悪魔。


「まー、追ってこないでしょう。面倒くさいし」
「あれ、こんなところにいたの」
「・・・・・・・聞こえない、私は何も聞いていない。聞いてない、聞いてない」

そうだ、ただ走るだけの人形となれ。さもなくば悪魔に魂を取られ、えっと、あれだ、あの、どうにかなるぞ。
というわけで、自分。後ろは向いちゃいかん、というか前だけ見ろ。

「なんかすごく失礼なこと考えなかった?」
「・・・」
「ねえ」
「・・・」
「無視?」

無視。お、曲がり角というか分岐点発見。前に渡り廊下。左に普通の廊下。右に階段。
さあ、どれを選ぼうか。

「普通ならみんなどこ選ぶんだろ」
「さあ」
「あ、大丈夫、君に聞いてない」
「・・・」

よし、右。階段。
全力で走ってるから方向転換はきっちりしないと転ぶ。過去に実証済みだ。

「よいしょ・・・っと」
「・・・凛、本当に女子?」

普通、女子ってそんなとこから飛び降りれないと思うんだけど。
そんな悪魔・・・赤司くんの声が聞こえた気がするけど無視。
なにがおかしい。たかだか階段1階分を飛び降りただけじゃないか。

「残念ながら女の子なんですよねー」

ばいちゃ、といいながら全力で走り去る。
赤司くんはどうやら私の奇行に少し驚いて階段前で一時停止しているらしい。

逃げるんじゃ埒が明かない。どっか、隠れられる場所。

「探さないと」
「何をっスか?」
「隠れる場所」
「ふーん。じゃあこっちがいいっス」
「・・・・・・おお、黄色くんじゃありませんか」
「今更っスか!」

どうやら私が話していたのは、黄色君・・・き、き・・・黄瀬・・・りょ・・・黄色君だったらしい。
ひとりで話してるのかと思って自分の神経疑いそうになったわ畜生。
こっち、と連れて行かれたのは、黄色君の教室。

「俺んとこの教室の掃除ロッカー、広いんスよ」
「・・・普通、女の子を掃除ロッカーにいれます?」
「ああ、大丈夫っス。汚くないっスから」

うちの美化委員、そういうのうるさいっスから。
そういう黄色君。尊敬する人には〜っちをつけるらしいが。私なんか尊敬する要素が見当たらん。
まあ今は負けたくはないし、そう思って、お言葉に甘えて(?)ロッカーに匿ってもらうことにした。

「赤司くん来ても何も言わないで「涼太、相月見なかったか?」
「相月っちなら、あっちの方向に猛ダッシュしてくの見たっスよ」


おおっと、危ない、タイミングの問題。黄色君は私の話を聞いたのか、それとも機転を利かせてくれたのか。どちらにせよ黄色君に感謝。


「ふうん。あ、そうだ」
「ななな、なんっスか?赤司っち」
「何焦ってるんだい?僕はこのクラスの掃除用具が足りないと聞いてどの程度足りないか見に来たんだけど」
「あ、そっちは・・・!」


やばい、くるぞ、これはやばい。もっともらしいこと言ってるけど、絶対嘘だ。
だって足りなくないもの。ぱっとみ、掃除用具足りなくなんてないもの。
まって、抜け道・・・あるわけねえ!これは、開けられた瞬間飛び出るパティーンでいいだろうか。
一か八かってかんじだな。

がちゃり、

そう音がした瞬間、足に力を込め、蹴りだそうとした。
そう、した。しかし、それはかなわなかった。

「捕まえた」

捕まってしまったからである。


鬼ごっこ終了
((・・・黄色君後で覚えてろ))
(なんだか寒気がするっス・・・)


+++++

どうやって捕まったか、それは次回のお楽しみです(訳:力尽きた)
なんなんでしょうね、毎回こんなgdgdで(訳:すみません)
・・・訳になってない!



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