強がり




どうして、そんなに強がるのだろうか。
放課後、さらにいえば部活終了後、保健室の近くの廊下で彼を見かけた。
最近、ここでよく彼を見かける。気になって、少し調べてみれば、怪我をしているそうな。


「・・・赤司」
「・・・ああ、なまえか」
「まーた怪我?」
「してない」
「ほう、そうくるか」


でも、私がいくら聞いても、そうやってしてないって答えるから。
他のバスケ部の人に聞いても、彼は怪我をしただなんて言わないみたいだし。
・・・もっとも、みんな知ってるのだが。全く、赤司は幸せものだな、なんて考えた。


「まーいいけど。でもま、痛いなら痛いって言いなさいよね」
「・・・だから、してない」
「はいはい」
「・・・」


そうやって、また強がるんだ。
別に、いいけど、よくない。


「・・・隠しても無駄だけどねー」
「・・・・・・ッ、」
「ほら、」
「・・・痛い」


腕をふ、と取って少し力をこめる。といっても私にほとんど力はないから、微弱だけど、それでも痛いみたいで、少し顔をゆがめた。
ポツリと漏れた本音は、弱弱しさがあって。


「別に、私には関係ないかも知んないけど、無茶して赤司がバスケできなくなんのはやだなー」
「・・・ふうん。どうして?」
「バスケしてる赤司楽しそうだもの」


だから、強がらないでよ、そう言おうと思ったけど、赤司の顔を見て、やめた。
なんていうか、お前誰だって言いたくなるほどに満足げに笑ってたから。



強がりの、
(・・・なに笑ってんの)
(うれしいんだ、心配してくれたんだろう?)
(べっつにー)



+++++

意味不明の突発文でした。
ちなみにこれBGMにかけてた歌を題材にしよう・・・としてたんですが、欠片もなくなりました。






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