※会話文のみ
「んまぁボスったら、何してるのかしら?」
「折り紙だ。」
「ゔお゙ぉ゙おい!!ちょっと待てえぇ!!!」
「うるさいぞスクアーロ。ボスは今集中されているのだ。」
『ちょうど鶴の羽になる大事なところだね。』
「俺ここ苦手なんだよなー。綺麗に尖んがんないんだよ。」
「僕はよくピラピラしてない方を折っちゃって、やり直しになっちゃうんだ。」
『それわかる!すごくわかるー!』
「てめぇら何ナチュラルに会話してんだぁ!ボスが折り紙してるなんておかしいだろ!そしてなんで鶴なんだよぉ!!」
「ちょっとスクちゃん、自分は折れないからってボスにひがまないのっ。」
「誰がスクちゃんだぁ!それにひがんでもねぇ!!」
『ボス!あと少しだよ!あと頭を折れば完成だよ!』
「…めっちゃ綺麗に折ってるし。」
「ボスはこだわるタイプだからな。」
「…できた…!」
「おめでとうボス。見事な鶴だね。」
「さすがはボスだ!とてもお美しい鶴です!!」
「素敵よボス!」
「ぶはーっ!てめぇらこんなのも作れねぇのかよ!俺にかかれば鶴なんて造作もねぇ!!」
「(さっきまでものすごい集中して作ってたクセによぉ…。)」
『あ、でもこっちの羽、白い線が出来てる。』
「……。」
「……。」
「……。」
『いつの間にかズレちゃってたんだねー。』
「……そ、それ以外は完璧です!しっかりした体に小さい顔、ベストバランスな鶴でごふうっ!!」
「うるせぇ!俺の鶴に触んなカスが!」
「(す、拗ねたぞぉぉ!!)」
「まぁまぁ、落ち着いてボス。なまえも気付いても言っちゃダメじゃない。赤い鶴なんだから、気付いたら余計に目立っちゃうでしょ?」
「そういう問題でもねーと思うけど…。」
「間違ってはいないけどね。」
『大丈夫だよボス!また開いて直せばズレなんて無くなるって!』
「開く…だと…!?」
『そうそう。巻き戻しみたいな感じで、丁寧にやれば破けないし、元通りだよ!』
「そ、そうか。」
『頑張って、ボス。』
「…たきで…!」
「言葉まで巻き戻してんじゃねぇかぁ!!」
「…おいマーモン、ボス騙されてるぜ。何か言ってやれよ。」
「まだ死にたくないからね。ボスの超直感を信じるしかないよ。」
『じゃあ今度こそ…ゆ〜っくりだよ。そ〜っと……。』
「あ、あぁ…。」
「破けなかったら奇跡ね。」
「いやお前ら止めろよぉ!」
――ビクッ!
――ビリィッ!
「…ム。」
「……あらまぁ。」
「グッバイ☆スクアーロ!」
「ベル!てめぇふざけてんじゃ」
「ふざけてんのはテメェだカスザメェェェェェ!!!!」
『ボス!コォォォってしたら鶴燃えちゃう!ていうか燃えてる!』
「こいつはもう鶴じゃねぇ!ただの紙切れだぁぁ!!」
「ししっ、あんなに愛着沸いてたクセに。」
「それより部屋がめちゃくちゃよ〜!」
「部屋よりスクアーロの方がめちゃくちゃになるよ。」
『ボス落ち着いて!折り紙まだあるから!』
「黙れカス!あいつの変わりはいねぇんだよ!」
『やだボスかっこいい…!』
「ときめいてる場合かぁ!!」
「僕は巻き込まれたくないから帰るよ。」
「俺もかーえろっ。」
「やだ!置いてかないでよ!」
「…ボス…俺が…たくさん鶴を折って差し上げまがふっ!!」
『レヴィは倒れてて!』
「だいたいヴァリアーのボスが音なんかにビクついてんじゃねぇ!!」
「うるせぇドカスが!てめぇは俺を怒らせた!そのさらさらキューティクルヘアーをアフロにしてやる!!」
「地味な嫌がらせだ…って、ちょ、待っ…ぎゃああああ!!!」
休日の過ごし方
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不憫、そしてひどい
ボスで遊びたかった。
それだけ。
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