あぁぁ……今日も素敵ですルッスーリア様!最近なんだか髪型を変えようか悩んでらっしゃるようで、私が差し入れのパイを持っていくと時々相談される。そんなっ…ルッスーリア様はどんなお姿でもお美しいです!!私がそう言えば、ルッスーリア様は微笑んでくださる。あぁルッスーリア様マジ太陽…!眩し過ぎます…!素敵です…!
「なぁ、相変わらず声だだ漏れなんだけどよぉ。」
『盗み聞きですかスクアーロさん。本っ当に性格歪んでますよね。髪の長さが表してます。』
「隠れて観察してる奴に言われたくねぇ。つーか髪関係ねぇだろぉ!」
それにしても、いつになったらこの気持ちに気づいてくださるのだろう…。やっぱりパイだけじゃダメなのかしら…。そりゃそうよね、毎回毎回パイばかり持って行って、飽きているに違いない!ルッスーリア様はお優しいから笑顔で受け取ってくださるけど、飽きていて、そんな私にも呆れているんだわ!もっとレパートリー増やさなきゃ……!!
『スクアーロさん!休暇を頂きたいのですが!』
「却下だぁ。ていうか本当にパイしか作れなかったんだなお前。」
『わかっているなら許可してください!私は今ピンチなんです!』
「お前が溜めてる書類も期限がピンチだったよなぁ。」
『ゔっ……。やっぱりスクアーロさん嫌いです!バーカ!』
「な゙っ…!てめぇもう一回言ってみやがれぇ!!」
あぁ終わった…!パイしか作れない私に呆れてしまったルッスーリア様は、もう私の目の前に現れることは無いだろう。このうるさくて融通のきかない上司のせいで私の恋は寂しく散ってしまった…。はぁ…明日から何を楽しみに生きていけばいいのだろうか…。
「ゔぉ゙い……何この世の終わりみたいな顔してんだよぉ…。」
『みたい、じゃないんですよ……終わったんですよ……どこかの誰かさんのせいで…。』
「てめぇ本当にいい性格してるよなぁ…!」
「二人とも、相変わらず楽しそうねぇ。」
『!!』
全身に電気が走るとはこの事だろうか。猫のように足から頭までビビビッと震えた私はグワッと顔を上げる。
あぁやっぱり…どんなに私の心が黒くなろうと、その太陽のような笑顔で照らしてくださるのですね…!
「ゔお゙ぉいルッスーリア!!このガキなんとかしやがれぇ!」
「あら、どうかしたの?」
照らされたことで正常心に戻った私は、またもやガチガチに緊張していた。ロボットになってしまったかのように口の動きが固い。
『どどどどうもしてないです!!私なんかよりもルッスーリア様!ルッスーリア様はどんなお菓子がお好きですか!?』
口の動きは固かったが、喋りだしたら止まれなくなった。そんな私にルッスーリア様は楽しそうにふふっと笑うのだ。
「それって今度作ってきてくれるってことかしら?」
『はっはい!喜んで!』
「それじゃあねぇ……ケーキが良いわ。チーズも捨て難いけど、フルーツタルトも食べたい気分ねぇ〜。」
『わわわかりました!いっぱい作ります!そこから選んでください!』
「いっぱいって、それ貴方が大変じゃない…。そーだっ、今度一緒に作りましょうよ!その後食べながらティーでもどう?」
『いっいいいんですか!?わ、私でよろしければ、あっ、ありがとうございます!!』
「じゃあ後でオフの日教えてちょうだい。それじゃあねぇ〜っ。」
素敵な飾りをヒラヒラさせながら、ルッスーリア様は優雅に去って行った。その一通りのやり取りを頭の中で何度もリピートしながら、スクアーロさんを見つめるとスクアーロさんも私を見ていた。
「今回は泣かなかったなぁ。」
『……スクアーロさん…休暇を頂きたいのですが…。』
「……理由は。」
『心の準備を……!!』
「却下だカスガキィ!!」
この恋の続き考えました
あっあとケーキ練習したいんでっ…!
却下だっつっただろうがぁ!!
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お菓子作れるって
羨ましい(^q^)
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