『フーランッ!かくれんぼしよっ!』


「嫌ですー。」


グサリ。ある晴れた午後。ぽかぽか陽気でお昼寝にはもってこいの時間に、ノックもしないでフランの部屋へ訪れた私は、いきなり心に傷を負った。


『なんで即答!?もっと楽しもうよ!薔薇色☆暗殺部隊!』


「薔薇色はセンパイの頭の中だけで十分ですー。」


フランは相変わらずの毒舌でそう言うと、ベッドへ力無く倒れ込んだ。なんだか重い溜息もついている。


『どうした少年、疲れてるの?もしかして寝るのかい?』


「…ミー、センパイのキャラが理解できませんー…。なんか怠いんで休ませてもらいますー…。」


もぞもぞとベッドへ潜り込むフラン。最近任務続きだったから疲れてるのかな…なんて思いながらフランを見れば、なんだか顔が赤い。あれ、もしかしてこれって……。


「…何見てるんですかー?」


『フラン、ちょっと失礼!』


「え、センパッ…!」


ごつん。私がフランのおでこに自分のおでこをくっつけようとしたら、鈍い音が響いた。やば、勢いつけすぎたかもしれない。フランの顔を両手で思いっきり引いてしまったかもしれない。でもくっつけてわかった。フラン熱がある!


『フラン熱あるよ!だから怠いんだよ、顔赤いし。』


「ついでに今ので頭も痛いですー…。」


こういうのって、もっとドキドキするシーンじゃないんですかねー、なんて呟いているフランを放置し、氷やら薬やらボスに報告やら、私の頭の中はグルグルしていた。とりあえず薬かな…?


『フラン!私薬持ってくる!ついでにボスにも報告して、任務キャンセルしとくね!』


「任務は堕王子にでも押し付けといてくださーい。」


怠そうに動いて仰向けの体勢で落ち着いたフランは、ほぅっと熱い息を吐いた。毒舌は調子良いみたいだけど、目は涙目だし顔は赤いし、とっても辛そうだ。
でも…、


『…おとなしいフランって、かわいーね。』


「え、全然嬉しくな…ッい、ゲホゲホッ…!」


『だ、大丈夫!?』


急に大きな咳が出たもんだから、私は慌ててフランの横に近付く。いつものポーカーフェイスはどこへやら。顔は赤いし眉間にシワを寄せて目を固く閉じているフランは、不謹慎ながらも、やっぱり可愛いと思ってしまった。


『すぐ薬持ってくるね。ちょっとだけ我慢だよ。』


私はとても嫌そうな顔をしながらも、おとなしく頭を撫でさせてくれる小生意気なカエルにふふっと笑う。普段からこんなだったら少しは可愛いげもあるものを。
部屋を出ようとして、あ、と思い出した私は、振り返りながらフランに尋ねる。


『何か欲しいものある?持ってきてあげるよ。』


「………センパイが…居てくれれば…。」


『え?ごめん、なんて?』


「……リンゴが、食べたい。」


目を逸らしながらポツリと聞こえたその声は、しっかりと私の耳まで聞こえた。それを聞いた私は思わず抱きしめたい衝動に駆られたが、ここはグッと我慢して目の前の扉を開いた。









体温は急上昇





鈍いって罪ですよねー…。




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グダグダや…。
何が書きたかったのか、わからなくなった…。



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