※ちょいグロイ
こんだけやればいいかなぁなんて考えながら、そいつの頭にトドメの一発を送ってやった。よし、任務完了。耳でも削ぎ取ってボスにあげようかな。……やめよう。前に頭だけ持ってったら本気で殴られちゃったし。任務の後で殴られたくないし。
頬についていた返り血が渇いてきたみたいで、少し痒くなる。指でカリカリと掻いていると、フランがこちらに歩いてきた。
「あれー、もう終わっちゃったんですかー?」
『だってこいつ、途中で足捻るから。』
「それでも容赦無くやったんですねー。グチャグチャだ…。」
フランがゲローとよくわからない効果音を発しながらターゲットを見つめる。だって生き返ってほしくないもの。徹底的にやっといたほうが何かと都合がいいの。
『それより、ここの部下達は片付いたの?』
「それがですねー。途中からめんどくさくなっちゃって、大半は逃がしちゃ…ゲロッ。」
『ふざけんなクソガエル。今から追うよ。』
いつもの無表情で人差し指を指しながら説明するので、銃で一発。それから私の言葉にえーと抗議したのでもう一発、無駄にでかいカエルに喰らわせてやった。
「ちょっとなまえセンパーイ、これ傷つけるとベルセンパイがうるさいんですけどー。」
『そんなの知らないよ。避けきれないあんたが悪い。』
銃の弾を交換しながら、窓に向かって歩く。その窓から下を覗けば、確かにここの部下達がぞろぞろと走って行くのが見えた。逃がしすぎだろ!とフランを睨めば、小さく首を傾けるだけだった。
『とにかく追うよ。全員殺す。今度は一人も逃がさないで。』
「えー、ミーもですかー?」
『……誰のせいだと思ってるの?』
私がまた銃を向ければ、小さく両手を上げてわかりましたーと呟く。すっごい嫌そうに言ったのがムカつくけど、こいつも一応ヴァリアーの幹部なので、半分は任せることにした。
私は窓を蹴破ると、腰についているもう片方の銃も取り出す。私は二丁拳銃使いだが、腰についている銃は全部で六つ。弾の交換もいちいちめんどくさいのでこうなってしまった。…私もフランに負けないくらいめんどくさがりなのだろうか。
『私先行くから。』
「どーぞー。」
ふぅと息を吐いて、下を見る。ちなみに今のは生意気な後輩へのため息である。
私は顔の前で腕を交差させ、勢いよく窓から飛び降りた。落ちてる途中、私に気づいた何人かが悲鳴を上げたが、その瞬間に私はそいつらを撃つ。スローモーションで倒れていくそいつら。私は衝撃を和らげるために一回転した後、そいつらの上に降りた。泡のような、黄色い液体と血を吐きながら白目を向いているそいつらを一蹴りして、逃げ惑う奴らを片っ端から撃つ。私が現れたことで逃げ足が速くなったが、ここはヴァリアークオリティ。一人だって逃がしてやらない。
途中、違う方向から悲鳴が聞こえて、横目で見ればフランが立っていた。どんな幻覚を見せているかは知らないが、全員自分の首を絞めながら死んでいた。あいつの頭の中は大丈夫なのか?どんな幻覚見せたらああやって死ぬんだ。
でもなんだかんだ言って言うこと聞いてくれるフランに、思わず口元がニヤける。それを見た周りはドン引きだったけど。
闇雲でこちらに走って来る奴に、蹴りを一発。私は銃だけじゃない、武術だってやっていたんだ。ただじゃ死なないんだから、この戦場、楽しませてもらうよ!
楽しけりゃいいじゃない
なまえセンパイまじ怖ぇ…。
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久々にちゃんとした任務。
たまに書かないと忘れそう。
なまえちゃん最強過ぎる。
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