今私は死にかけている。どんな出だしだよと突っ込まれているかもしれない。でも仕方がない、事実に変わりはない。某コミュニティサイト風に書くなら、「死にそうなう」。


『んっがぼぼぼぼ!!』


「ほらあと十秒ですよー。」


さぁこの台詞だけで当ててくれ。私が毒舌後輩フランに何をされているのかを!……まぁ無理ですよね。


「…おー、さすがヴァリアークオリティー。普通なら死んでるのに。」


『ゲホゲホッ!……私もっ…ぜぇっ…死ぬと、思ったよっ…!!』


正解は、「後ろからフランにホースを口に突っ込まれていた」でした。
フランは蛇口をキュッと捻って水を止め、手に持っていたホースをそこら辺に投げた。特に悪びれた様子もなく、スタスタとコチラに歩いてくる。
悪魔だ。いや鬼畜ガエルだ。何処の世界に"先輩の口にホースを突っ込む後輩"がいるといのだ。悔しいことにこの世界にはいるが。


「それにしてもー、もっと可愛らしい悲鳴あげられないんですかー?なんか溺れてるみたいでしたよー。」


『溺れてたんだよ!むしろ死にそうなときに可愛らしい悲鳴あげてる人がいたら見てみたいわ!』


「…センパーイ。その涙目な感じグッドですー…。」


『ふざけんな変態ドS鬼畜ガエル!』


「ガエルの部分がフランだったら合格でしたー。」


『何に!?私は何に受かるの!?』


あぁあもうイヤ!なんでフランってば私にばっかこんなことするわけ?ベルにでもやってればいいじゃない!そっちの方が張り合いあるし。
さっきも突然後ろから抱きしめてきた……と思ったらいきなりのホース。徹底的なドSなのだと再確認された。ていうかこのホースどこから?


「…自分で言うのもアレなんですけどー、ミーって結構不器用なんですよー。」


フランは遠くを見ながら話しはじめた。え、え?何?どうしちゃったの?私少し追い手けぼりなんですけど。


「なんてゆーか、思ってることと反対のことしちゃうんですよねー。」


『そ、そうなんだ…。』


私が服の水を絞りながら聞いていると、突然フランが振り返った。そしてスッと私の目の前に立つ。な、なんだコイツ…。にしても近くに来ると案外背が高いんだなぁ。いつもベルとかスクアーロとかと一緒にいるから小さく見えてたけど。


「ミー、なまえセンパイのこと嫌いなんですよー。」


フランをボーッと見つめていたら言われた一言。は?このカエル今なんて?私のことが…嫌い?そんな真っ直ぐな真剣な表情で言われなくても…


『……知ってたよ?』


「え。」


私がボソリと呟けば、焦ったようなフランの顔。え、何それ。めっちゃレアな表情じゃん。しばらくそれでいてよ!


『だって会う度に死と隣り合わせな悪戯ばっかしてくるじゃん。言われなくても、フランが私のことが嫌いなのは前々から知ってましたっ。』


「………あぁ。センパイやっぱり馬鹿ですー。」


『はぁ!?』


なんだとこのクソガキ!人を馬鹿だの嫌いだの…!前々からだったけど、余計意味不明だよこのカエル!
額に手を当ててはぁーと溜息を漏らすフランは、私にまた真面目な表情を向けた。


「さっきミーが言ったこと、思い出してくださいねー。」


真面目な表情には似合わない、いつもの間延びした口調。また文句言ってやろうかと思ったが、気づいたらフランはもう何処かへ行ってしまっていた。なんだあいつ。


『……さっきフランが言ったこと…。』





「…自分で言うのもアレなんですけどー、ミーって結構不器用なんですよー。」


「なんてゆーか、思ってることと反対のことしちゃうんですよねー。」



「ミー、なまえセンパイのこと嫌いなんですよー。」







『………なんだ。そういうことか、ガキめ。』






言葉の裏返し







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なんかベタかもしれない…途中からやる気がなくなっている。

フランほんと難しいー!
愛か!愛が足りないのか!



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