『ねぇマーモン、向こうの十代目候補ってどんなやつだろうね。』
「……興味ない。」
私の部屋で優雅にティーを飲んでいるのは、紛れも無く霧の幹部であるマーモンである。喋らずともこのゆったり流れる時間を堪能することは出来たのだが、もうすぐ訪れる決戦に頭が、体がウズウズしていた。
「そもそも、君は参戦しないだろう?」
『ジャッポネーゼのマフィア潰せるし、近くでボスの戦ってるところ見られるからそれでいーの!』
それに向こうの守護者は中学生なんでしょ?そっちの方が興味ないわ、と付け足して、私もティーを口にする。おいしい。ベルの部屋から盗んだ甲斐があったわ。
『でも気に入らない。あのロボット。』
「モスカの事かい?」
『あいつがいなきゃ、私が雲のリング持ってたのに。』
ぷくーっと頬を膨らませ、机に肘をつける私を見て、マーモンはあれと首を傾ける。
「君、興味なかったんじゃないの?」
『守護者には興味ないの。私は十代目候補が見たいだけなんだから。』
なんだかうまくつじつまが合わなかったが、マーモンは考えるのがめんどうになってあぁそう、とだけ答えておいた。
「まぁ、どっちにしろ君は行けないよ。」
『えぇ!?なんで!?』
「アジトからボスと幹部がいなくなるんだよ?守備を任されるのは、当然のことさ。」
もちろん、君も例外じゃないよ、とマーモンに念を押されて、私はただうなだれた。少し考えれば分かったことなのに。そうか、私は行けないのか…。
『じゃあどんな奴だったか、お土産話よろしくね。』
「高いよ。」
『えぇー?』
冗談っぽく笑ってみたけど、マーモンの顔は本気(マジ)だったのでやめた。
行ってみたかったなぁ、ジャッポーネ。まぁ、いつか行けるだろうと思い込んだ私は、立ち上がってうーんっと体を伸ばした。そして窓へと歩きだす。
『いってらっしゃいマーモン。リング完成させて、私に見せてね!』
「考えておくよ。」
バイバイとマーモンに手を振って窓の縁に足を掛ける。下を確認して飛び降りた瞬間、私の部屋の扉がベルによって吹き飛ばされた。
お留守番もお仕事
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すっごいグダグダや(^O^)
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