なまえ、と名前を呼ばれて振り返ると、いつもみたいに笑うベルが立っていた。いや、ちょっと待て。今は任務中で、敵に囲まれていて、それが物凄い数で。とにかく、私の名前を呼んで突っ立って笑っている場合ではないんだよ!?
『ベル!』
そしたらホラ、ベルの後ろから敵が飛び掛かろうとしていて、でもベルは動かないから仕方なく私が撃つ。サンキューなんて余裕そうに手を振るベルもついでに撃ってやりたかった。
『で!?なにか……用なのっ!?』
「あー、あのさ、俺なまえに言っておきたいことがあってさー。」
『そういうのっ…任務の前に、言ってよね…!…危ない!』
ああもう少しは自分で動けよおお!!なんで私がベルの分までやらなきゃいけないのよ!動き回る私に対して、ヘラヘラ笑っているベル。言いたいことがあるなら早く言ってほしいんですけど…!
「なんつーかさ、照れんじゃん。こういうの。」
『どういうの!?言いから、早く言って!照れてるベル…キモいわあああっ!!』
叫びに任せながら、足を軸にして一気に敵を撃っていく。もうベルに当たったって構わない。とにかく早く終わらせたい!
「キモいとか、王子傷ついたわー。」
『はぁ?……なんかベル、変だよ?』
一気に倒したので少し敵との距離が開いた。その敵が近づいて来るまでの少しの時間を使って弾を入れ換える。ガシャン!と入れ換えた後で、あのさ、とまた声をかけられた。
『何よ、早く言って。私が動く前に。』
「王子、なまえが好き。」
『……は?』
瞬間、敵が一斉に襲い掛かってきた。今度ばかりはベルも動き出したが、私の頭の中は混乱状態だ。戦闘中だっていうのに、冷静な判断が出来ない。
「それそれ、そうやって勇ましく殺ってるところとか。」
『ちょ、ベル…!』
「でもそうやって照れちゃってるところとかー。」
『ベ、ベル!?』
「ほんっとになまえは可愛いよなー。」
『うるさい!うるさい!うるさい!!』
そしてまた、私の周りの敵は一気に倒れるのだった。ていうか、ベルはいったいどうしてしまったんだ!?
「ひっく。」
『………ん?』
酒は裏の顔を見せる
「ゔお゙お゙お゙ぉ゙ぉぉおおいい!!!誰だぁ!クソボスのワイン飲んだ奴はぁぁ゙ぁ゙!!」
「うるっさいわねぇ…。耳がキンキンするわ…。」
「それならベルが飲んでたよ。」
「ベルだとぉ!?奴は今どこだぁ!?」
「ベルならなまえと任務だ。手遅れだな。」
「頑張って怒られてきてね、スクちゃんっ。」
「ご愁傷様。」
「……てめぇら後で覚えてろよぉ…!!」
-------------
グダグダだなぁ(^O^)
← →