※5分クオリティ
『ボスゥ、私犬が飼いたい。』
「…今日一日ベスターを貸してやる。」
『わーい……じゃなくて!ベスター犬じゃないし!』
それでも、ボスが出してくれたベスターに思いっきり抱きついてしまう。あぁふわふわだなぁ。おっきいなぁ。かわいいなぁ。
こうやって私はいつも流されてきた。でも今日は違う。犬じゃなくてもいい。せめて、せめて、
『…私にも匣兵器ください…。』
「ダメだ。」
ベスターの鬣(たてがみ)に顔を埋めてポツリと呟いたのに、ボスの耳にはしっかりと届いていたようだ。しかも即答ときた。勝ち目無しじゃないか。
『なぜ私に匣を持たせてくれないんですか?』
「カスの分際で扱えるモンじゃねぇんだよ。」
『じゃあ毎日ベスター借りに来てもいいんですか?緊急事態でも返しませんよ?』
「……構わねぇ。」
めっちゃ今迷ってたよボス。
ボスに言われちゃうと反論できないなぁ…。でも今日はもう少し頑張ってみようかな…。
『ボス、戦力は削りたくないですよね?私だって相棒がいれば今よりもっと強くなれますよ?』
「てめぇは今のままでいい。」
『私は戦いたいです。ボスのために体を張って。』
「じゃあ俺の傍にいろ。」
『はい。………はい?』
「俺の視界に入る所にいろ。匣はベスターを貸してやる。だから毎日俺に会いに来い。」
『う、ぇ、は…はい。』
私が返事をすれば、ボスは満足そうに笑った。なんだか恥ずかしくなった私は、再びベスターの鬣に顔を埋めるのだった。
理由は単純
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ぼすがでれた!!
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