さっき目が覚めて、カーテンを開けて大きな伸びをした。うわぁすっごい晴れてる!鳥も鳴いてるし、気持ちいい朝だなー今日も一日良いことありそうっ!なんてはしゃぎながら食堂に入ると、とても重々しい空気で食事をするボスと新入り君がいた。あぁなんだっけアイツの名前……カエルじゃないのは確かなんだけどなー…。えーと…あっコレだ!


フランソワ!おはよう!』


「……それ、もしかしてミーのことですかー?」


フランソワがパンをちぎりながらこっちを向いた。えぇそうですが?という目で見ればあからさまな溜息をつかれた。え、ちょっなんで。


「ミーはフランですー。フ、ラ、ンー。」


『え、あぁー…惜しかったね!』


「惜しいというか、フランソワって女の名前ですよー…。」


そう言うと、ぽいっとパンと口に入れるフラン。ちぇ、愛想無い奴だなぁ…。あぁそうだ、我等がボスを忘れるところだった!


『おはようボス!』


「……。」


ボスはいつも挨拶を返してくれない。いつものことだからもう慣れているので、私はいつもの席に座る。今日はパンとオムレツとサラダとスープか。うん、嫌いじゃないよ!むしろオムレツ大好き!


『いっただきまーす!』


「…なんですかーソレ。」


『ジャッポーネの、ご飯食べるときの儀式だよ。』


私が得意げに話すと、フランはへーとだけ返して再びスプーンを持った。あ、ちょっと、そっちから聞いといてその反応はなんなのさ!…そしてなぜボスは私のことを少し睨んでいらっしゃるのかしら…?普通に怖いよボス…!


『気を取り直して…いただきまーす!』


わーいと心の中で喜びながらスープを一口。あぁおいしいなー、幸せだなー。私ジャッポーネで生まれなくて良かった。だってジャッポネーゼって魚食べるんだよ!?ほんと有り得ない。そしてそれを好むベルも有り得ない。うん。


もぐもぐ…

もぐもぐ…


……なんか、すごい、静かです…。もともとあんまり喋らないボスと、ただ黙々と食べているフラン。ボスはともかく、フランは新入りだから話しにくいのかな…。そんな私もフランになんて話しかけていいかわかんないんだけど。

早くスクアーロ達来ないかなー。いつもより遅いな…。スクアーロとかレヴィとか、いつも早めに食堂にいるのに…。
チラッと見渡せば、広いテーブルに置かれているのは私達三人分のトレイのみ。


『ボス…スクアーロやベル達って…。』


「……任務だ。」


『え゙ぇっ!?』


やばっ、スクアーロみたいな声出ちゃった。それより……スクアーロ達いないの!?なにそれ!タイミング悪いよ!こんな会話の無い気まずい食卓、私耐えられないです作戦隊長ううう!!


もぐもぐ…


私がいくら心の中で叫んだところで、状況は全く変わらない。ご、ご飯ってさ、もっと明るくさ、わいわいしてた方が美味しいんだよ…?
ど、どうしよう。駄目元でボスに話しかけてみようかな…。いやいや!下手に何か言ったら殴られそうだ。うむむ……ここは無難にフランか…?無難っつーか二分の一で余ったのがフランなのだが。


『フ、フランってさ、誕生日いつ?』


「ご想像にお任せしまーす。」


なにこの子ぉ!!会話終了だよ!誕生日想像しろとか初めて聞いたわ!どうしよう、予想通りだったけど、かなりの強敵だ…!


『誕生日さ、みんなでパーッとやりたいじゃん…?』


「ミーは遠慮しときますー。」


『き、きっと楽しいよ…?みんなもお祝いしてくれるだろうし…。』


「アホのロン毛や堕王子と馴れ合うつもり無いのでー。」


終わった…。私の中でゴングの鐘が気持ちいいほど響いている。フラン…なかなか楽しませてくれない内にボコボコにしてくれたね…。あーもうやだ。みんな早く帰って来い!もしくは早く二人とも食べ終わってよー!どっちにしろ早くこの時間終われー!


「おいドカス。」


『…なんでしょうか。』


「飯ぐらい静かに食え。」


トドメだ。ボスにトドメを刺された。今必死に次の話題を探していたのに。私は素直に返事を返すことしか出来ず、その後も静かに朝食を終えたのだった。









どうしたらいいの







『私やっぱり、みんなが好き…。みんながいい…ぐすん。』


「「「「?」」」」








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みじかっ

ぐだぐだっ



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