あぁまたこの感覚だ。すべてがどうでもよくなるこの感じ。任務でとあるヒットマンの暗殺を任された。大好きなボスの為ですもの、信頼してる仲間の為ですもの、なんだってやっちゃう、出来ちゃうの。
でもこの感覚は何?相手の返り血を浴びる度に感じるこの感覚…。大好きなボスも、ふざけあえる仲間の顔も一瞬すべてを忘れてしまうの。
そういえば最近、ルッスーリアは顔色が悪くなった。ベルは私の頭がイカレてるんだと言っていた。レヴィは口数が減った。スクアーロは疲労が目に見えてきた。
あれ、ボスは……?
結局私の望む答えは見つかっていない。だってまだこの感覚が私の中で残っているんだもの。なんなのかしら。
とりあえず、今夜の任務は達成した。相手のヒットマンは私の気配に気づいてすらいなかった。呆れる。本当に一流のヒットマンなの?なんだか最近こんな任務が多い気がする。ボスはどういうつもりなのかしら?
愛用の銃をホルスターに仕舞うと遅れてルッスーリアとスクアーロがやってきた。あぁもう遅いじゃない、何やってたのよ。もう終わっちゃったよ?私が笑えば二人の顔は青ざめていく。どうしたの?死体なんて見慣れてるじゃない。
「スクアーロ…。」
「あぁ、やっぱり間違いねぇ。これはあいつの銃だ。」
「頭と首……あの子はいつもここを打ってたわよねぇ…。」
そうだよ、私がやったの。見ればわかるでしょ。それより早くアジトに戻ろう?帰りが遅いとボスが怒るから。報告書も書かなきゃ。ボスが待ってるの。ベルもマーモンも、きっと待ってくれている。だってみんな仲良しだもの。家族も同然なんだから。私達は孤独故集まったのだから、だからみんな……
………あぁ、でも、なんかどうでもよくなってきた。またこの感覚。とにかく眠いわ。ルッスーリア、スクアーロ、わたし眠くなっちゃったから、アジトまで運んでくれるかしら…?お願い…………
「クソボスに報告だぁ。ここ最近起こっていた謎のヒットマン殺害は、全てなまえの仕業だったとな。」
「…あの子、まだ任務途中なのね。失敗したって気づいてないんだわ。」
「それだけあいつの意志が強かったってことだろぉ。…いいから戻るぞぉ!」
「…ねぇスク。寄り道してもいいかしら?」
「……何処へだ。」
「んもぅわかってるくせに。決まってるじゃない、」
哀れなあの子に花束を
私の中のモヤモヤはまだみんなと任務を熟(こな)していたい、まだみんなと一緒にいたいという、些細な願いからのものでした。
そしてまた、今夜も彼女は現れるのだ。
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わかりにくいので解説!
なまえちゃんは任務に失敗して死んじゃってます。本人もそれをわかっているけれど、まだまだヴァリアーのみんなと生きたかったって言う思いから成仏できずに留まっちゃって、任務だと思い込んでそこら辺のマフィアを殺していってたっいう……わかったかな?
わかりにくいですよね!ごめんなさい!
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