『ベル…。』


「ん、なに?」


『ギュッてして?』


そう言えばししっと笑って優しく抱きしめてくれるベルは、私の自慢の彼氏である。ちょっと部屋が汚いという問題を除けば、完璧な彼氏だと思っている。優しいしセンスあるしかっこいいし!
そして私は今、そんなベルの新たな魅力を発見しようとしていた。マンネリとか、そんな理由でじゃないからね!


『(あぁ…やっぱりだ…。)』


「なまえから甘えてくんの珍しいじゃん。なんかあった?」


ただ無言でベルを抱きしめていたら、降ってきた優しい言葉。あぁなんて優しいんだろう、もっと甘えたくなる。でも今はベルに甘えてられない。なぜなら新発見を確信したからである!


『ベルってやっぱり腹筋すごいよねー…。』


「は?腹筋?」


そう。私が新しく発見したベルの魅力とは、見た目とは裏腹のこの腹筋なのである!細い体にほどよくついた筋肉、そして脱いだら見える割れてる腹筋。うぅむ、これがギャップ萌えというやつなのか。すごい、すごいよベル!


『腹筋割れてるってかっこいーよ!男って感じ!』


「ししっそう?ま、別に鍛えてるわけじゃねーしな。」


『え、そーなの?』


なんだ、意外だ。こんな職業だからこっそり隠れて日々鍛えてるのかと思ったのに。
……まぁ確かに見たことは無かったけれど。


「でも、なまえが好きって言うなら、俺頑張ろうかな。」


『え、ホントに?』


「でもその変わりに。」


『ん?』


「お前も今よりもーっと可愛くなって、俺をときめかせてみろよ。」


なまえが王子の腹筋にときめいたみたいにな、と付け足されておでこを小突かれる。ポカンとしてる私は、しししと笑って任務に行くベルの後ろ姿をただ見つめるだけだった。







魅力





あぁあ後からジワジワ来たぁぁぁ…!!





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ベルの口調が行方不明/^o^\



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