昨日また泣いたから、また目が腫れていた。一応、帰って来てから冷やしたのだけど、無駄だったみたいだ。なかなか学校に行く気はしないけど、わたしは足を進める。
学校に着くと校門の前には服装点検をしている先生たち。その中にはもちろん雲雀先生もいた。「おはよう」その声が聞こえた途端に、わたしの体はビクリと震えた。声のする方を見ると、先生は目の前にいた。

「…お、 はよう ござい、ます」
「名字さん、少し話があるんだけど、いいかな」
「は、…い」

先生の口の端は青くなっていて、誰かに殴られた様な痕だった。多分、先生はこれからわたしに何かを告げる。それは、多分…わたしにとっては聞きたくない事実だろう。応接室に着くと先生は「そこに座って」と一言。わたしはゆっくりとソファに腰を掛ける。

「わ、別ればなしですよね」
「………ああ」
「元カノさんと…いや、なんでも…ないです」
「名前…」
「もう、名前で呼ばなくてもいいです」
「…っ」
「先生は本当にわたしのこと好きでしたか?」
「ああ、好きだったよ。どうしようもないくらい」
「…わたしは、今もすき…だいすき…先生しか考えられないんです……わたし、わかれてもずっと…わすれられない だって、先生は わたしの はつ、こいの相手っ、なんだから」
「ごめんね」
「いいんです。謝られると、余計に辛い…ですから。…じゃあ、失礼します」

こうなることは何処かでわかってた。先生と元カノのキスの現場を見たときから何か崩れかけているのは、わかってたんだ。大好き、愛してる、そう思えるのはこの先もずうっと先生だけなのだろうか。


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(110117)
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