次の日。本当は学校に行こうと思ったが、どうしても行く気になれなくて休んでしまった。確か今日は先生の授業があるし会いにくいから調度いいだろう。朝起きて、鏡越しに顔を見てみるとこの間よりも酷い顔になっていた。親には具合が悪いから休むと言って、また部屋に閉じこもった。昨日、メールを読み返して以来、まだ携帯を開いてなかったなあと思い、なんとなく携帯を開いたら着信が1件だけあった。誰だろうと思い確認したら【不在着信:先生】と表示されてあり思わず携帯を落としそうになった。用でもあったのかと思ったがワン切りされているし、しかも着信があったのが午前2時過ぎであって、間違えたという可能性の方が高いだろう。

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土日を挟んだ所為か、随分と休んだ気がする。まだ学校へ行くのには躊躇いがあるけれど、いつまでも休んではいられないのだ。顔もすっきりとしたし、周りの人たちは何も気付かないだろう。先生のことは考えなかったら平気、と言い聞かせて家を出た。
学校に着き、友達と話をしているうちにHRの時間になる。すると、当たり前なのだが先生が教室に入って来て、思わずわたしは下を向いた。直ぐにHRが終わり先生は教室を出ていくのを見て、わたしはほっとした。今日は古典はないけれど六道先生の生物の授業がある。泣いている時に先生に会ったから気まずいのに。
―――時間は過ぎ、あっという間に生物の授業となった。遺伝についてxとかyとか絵を交えて話している先生を見てわたしはほっとした。よかった、多分先生はわたしに話し掛けてこないだろう。授業が終わり、次の授業の準備をし始めた時だった。

「名字さん、お話があるので僕に着いて来てください」

…やっぱり来たか。


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(20101226)
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