ずらりと応接室にある机にテストの答案用紙を並べる。なぜか先生の隣には六道先生がいて、わたしのテストを凝視していた。そして六道先生は、クスクスと可笑しそうに笑った。

「残念でしたね、雲雀くん」
「……………」
「すいません。…残念ですけど、約束は約束ですからね」
「うん…約束だからね」
「……えっと、じゃあ…」

わたしは答案用紙を仕舞い、応接室を出た。泣きたい。本当は現代文も90点以上採って、先生に褒めてもらいたかった。キスもしたかった。わたしは廊下にある窓から部活を頑張っている生徒を見下ろす。…はあ、今日から3ヶ月間どうしたらいいのだろう。先生なしで、大丈夫なのだろうか。今は6月、3ヶ月間先は9月。その間には夏休みもある。行けないとわかっているけど、花火大会やお祭り、海にも行ってみたかったのに。全て願望で終わるのだろうけど。物思いにふけっている最中、トンと誰かに肩を叩かれけ、声をかけられた。

「ここの、生徒だよな」



―――応接室にて、六道骸は雲雀恭弥に言う。

「いいのですか?明日から教育実習生が来ると言うのに」
「…僕だって嫌だよ。でも約束を破るなんて」
「雲雀くんも知っているでしょう?実習生は僕たちの後輩の、獄寺隼人と山本武」
「…ああ。あと家庭科を担当する笹川京子、だったっけ」
「そうですよ。笹川さんは置いといて、獄寺と山本は難あり、ですよ」
「知っているよ」

もう既に名前が、そのうちの誰かと関わりを持ち始めているのを彼らは知りもしない。


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(100829)きっと京子ちゃんは空気になる気がする。ちなみに獄寺は科学担当、山本は体育担当です
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