噂の高校生探偵
「爽海爽海爽海爽海爽海ー!」
『煩い』
「ぷっ。怒られてやんのー」
「うっさいわ。うみは黙っとき」
『はいはい。それで何?箜斗』
いつもの如く本を読みながら今にもバトルが始まりそうな二人を制した爽海。素っ気ない態度をしているがちゃんと話を聞こうとする彼女の優しさに箜斗は大人しくなり代わりに笑みを溢した。
「東の高校生探偵の工藤新一は知っとるか?」
『うん、解るよ』
「流石推理好きなだけあるね!」
『別に推理が好きだからって訳じゃないけどね』
「それで、その工藤新一君がどうしたの?」
「いや、今回はちゃうねん。その東の『高校生探偵のライバルが西の高校生探偵。ってとこじゃない?』流石や!」
本から顔を上げチラリと箜斗を見やれば彼は丸で子供のように目を輝かせて爽海を見ていた。
「西の高校生探偵がな、この学校の服部平次やねん!」
『それが何?』
「何?って興味ないん?」
『別にないよ。大体、見た事もない人に興味なんて出ないでしょ』
「何や、せっかく爽海の為やと思ったんやけどな」
何処かのアニメか、と突っ込みたくなる程分かりやすくいじける彼に爽海は苦笑気味に気持ちは嬉しいと言えばまた目を輝かせる箜斗。すぐ表情を変える彼の素直さは少し見習ってほしいものである。
「服部君って確かイケメンなんだよね、剣道も上手いし!」
『探偵をするなら強くなくちゃ駄目だからそれぐらいは出来て当然』
「辛口やな。一応俺の友達なんやけど」
『そう。それでその服部君が何で私の為?』
「え、やから『会えとか言わないでね』えー」
『どうせ君の事だから推理好きな私に紹介したいとかでしょ?悪いけど、興味ない人の為に時「会おうよ!」はい?』
「せっかくのチャンスだし私も見たい!ね、お願い爽海!」
『色々と可笑しい点があるけどうみがそこまで言うならいいよ、会う』
「ホンマに!?もー、爽海大好きや!」
『はいはい。それじゃ箜斗、よろしく』
「おう、任せとき!」
嬉しそうに笑ううみと箜斗。若干めんどくさい気もするが自分の為を思ってやってくれているのだからそれでもいいのか、とため息を溢しつつも爽海は笑った。
彼女と西の高校生探偵が出会うまでもう少し。
「噂の高校生探偵」
残念だけど興味はない。
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この主人公、ちゃんと
上手く書けるのか不ry
でも愛はあるのだ!←
頑張らせていただきます
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