もうすぐ、私達三年生は卒業してしまう。三年間色々あったけど、凄く楽しかった。その中でも一番思い出に残ったのはやっぱり精市と仲良くなれた事だろうか。マネージャーでもなく、特別取り柄がある訳でもない私が彼と三年間同じクラスで仲良くなれた事は奇跡にも近く、また、特別なものに感じる。喧嘩したり、怒ったり、笑い合ったり、本当に色んな事があったなぁ。

「なまえ、まだ終わってはないでしょ」

『あ、精市。声に出てた?』

「半分は。あと半分は俺の勘、かな」

『相変わらず素晴らしい性格で』

「それ程でもないよ」

『うん、褒めてないかな』

「え?」

『いえー何でもないですー』

幸村の美しい程の笑みに何を感じたのか若干冷や汗を滴ながら否定的な言葉を発したなまえに幸村は先程より些か優しい笑みを浮かべた。

『でもさ、もうあと一週間で終わりなんだよね、』

「そうだね。けど、高校も一緒でしょ?」

『そうだけどさ、また精市と同じクラスになれるとは限らないじゃん。高校に行ったらクラスだって増えるし、部活だって長くなるじゃん。今までみたいな友達でいられない、じゃん』

「なまえは馬鹿だなぁ」

言葉も途切れ途切れに俯いてしまった彼女はきっと泣き出してしまったのだろう。そんな彼女にくすり、と笑みを溢し彼は彼女の頭を優しく撫でた。

『精市、?』

「俺となまえの関係ってそんなに薄くて脆いものなの?」

『そんな事はない。と思う』

「思うじゃなくてないの」

『あ、はい』

不安げに呟いたなまえの言葉をばっさりと切り捨てる幸村。なまえはたじたじである。それでも普段と変わらない態度で話を続ける幸村は流石だ。

「でもそうだな、君がそこまで不安になるなら一つ提案があるよ」

『提案?って何?』

「俺の恋人になる」

『成る程!って、は!?ちょ、は!?』

「煩い。元々高校に上がったら言おうと思ってたし」

『冗談じゃないなら、』

「勿論。それになまえも嫌じゃないだろ?」

『本当、いい性格してるよ』

「ありがとう。けど、そんな俺が好きなんでしょ?」

少し、意地悪に笑う彼。そんな風に笑っているのにも関わらずかっこよく、それでいて綺麗に見えるのはきっと元の作りがいいせいと彼女が彼を好きだから、なのだろう。不安げな表情をしていたはずのなまえは何処か、幸せそうにしていた。

「昔も今もこれからもずと」
君の隣にいてあげよう。

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この度は、猫飯様、相互
して下さり、ありがとう
ございました!幸村さん
がお好きとゆう事で勝手
ながら書かせていただき
ましたがもらってやって
くださると嬉しいです!

作成日 13/4/12
お持ち帰りは猫飯様のみ。


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