メモと小説混ざってます注意〜

オヤジさまの過去ってたしか明らかになってないはずなんだけど、家族を作りたいってことはいたことがないって解釈にして、すぐ捨てられて拾われてちょっと育てられてまた捨てられてみたいな感じ。この辺はあんまり関わらない。
オヤジさまの懐の大きさやら何やらを作った攻めくんの話。

13-17くらいのオヤジさま(海には出てない)と攻めくんの話。結構達観した感じのオヤジさまと若干ガキめの攻めくん。年齢差はあっても1-2歳。
何かしらの誤解でオヤジさまが付き合ってる攻めくんに嫌われてるんだか浮気してるんだかって勘違い→めっちゃ傷つく→寝込む的な話。
ある程度(寝てる)時間が欲しいから多分不眠か栄養失調くらいは患わせると思う。

寝込む(昏睡)的な感じなんだけど、一人で抱え込んで一人で勘違いして一人で諦めて一人で昏睡して、昏睡したオヤジさまの横で攻めくんはオヤジさまの手を握って心底後悔する。
攻めくんは俺がガキだったから、俺が勘違いさせたからって自分を責めまくる。オヤジさまは目を覚まさない。

どうしたら俺は本当にこいつを愛しているんだと証明できるんだろう。
どうやってここまで俺を愛してくれたこいつの愛に報いればいいんだろう。
−−どうしたら、こいつは目を覚ましてくれるんだろう。
「…ごめんな、愛してるよ、ニューゲート」
そのまま左手首を掻っ切って、右手はオヤジさまの手を握ったまま攻めくんは息絶える。


数時間経って目を覚ましたオヤジさまはなんでこいつがここにいてくれてるんだろう。って考えて、でも勿体ないから握られたままの手はそのままにして。
寝起きだからか、そもそも部屋に匂いが充満してたからか、鉄臭い血の匂いには気付かない。握られた手の違和感にも。

少し経って、暇だから周りを見渡して。ベッドの横のチェストの上の紙に気づく。攻めの遺書。
「ごめんな、ニューゲート。俺がガキすぎた。俺がバカだった。お前を傷つけてごめん。
お前の信頼を失った俺が言っても信用出来ないかもしれないけど、俺は誰よりお前を愛してる。ずっとお前の幸せを祈ってるよ。
お前なら俺みたいな奴よりずっといい人を見つけられるし、絶対愛してもらえるから。次は俺みたいなのに引っかかんな。もっと大人で、お前を真っ直ぐ愛してやれるような人を見つけろよ。
これからのお前の邪魔にしかならない俺のことなんか忘れろ。忘れ去って、幸せに生きろ。
ニューゲート、愛してる。

書き忘れたが、俺の処理は頼んであるから放置してってくれ。手握ったままでごめんな」

読み終わるまで目が離せなかった。嫌な予感がどんどん心を埋め尽くしていた。
慌てて握られたままの手を引き抜こうとする。その瞬間血の気が引くのを感じた。
「おい…!」
あんな手紙があった上、固まったような〇〇の手の感触。
歪んだ視界で、握られた手はそのままに突っ伏した〇〇を片手で揺さぶる。
何の抵抗もない体はひどく冷たくて、−−それでも諦められなくて、信じたくなくて、〇〇の上半身を起こさせて−−。

「〇〇…?」
ぼろぼろと涙が頬を伝うのを感じた。
表情は眠っているだけに見えるのに、いつか見かけた死体と同じ土気色の顔色が現実を語る。
「おい、起きろ、とっとと起きねェか、この馬鹿野郎…っ!」

−−馬鹿野郎はおれだ。
なんで信じてやれなかったんだろう。こんなにもおれのことを愛してくれていたこいつのことを、なんで信じられなかったのだろう。
「〇〇…〇〇…っ!すまねェ…!愛してる、なぁ、目ェ開けろ…ッ!」
(なんで生きろなんて残したんだ、〇〇)
−−もう、愛してると言ってくれる奴も、笑いかけてくれる奴もいないのに。



それでも幸せに生きろと残した攻めのために笑えなくなってもオヤジさまは幸せを追求したし、生きようともがいた。
その甲斐あって家族に囲まれて笑顔を浮かべることだってできるようになった。
だけど恋人だけは作れなかった。あいつの書いたことはどれだって実践するつもりだったのに、忘れることだけは出来なかった。忘れたくなかった。忘れられなかった。
(家族ができただけでおれァ幸せなんだ。…だからそれぐらいは許せよ、〇〇)



(――いまも、おまえだけを、あいしてる)
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