明日地球が滅んだら



テーマ『明日地球が滅んだら』

(太妹)






「もしも明日地球が滅ぶとしたら、妹子はどうする」

ぼーっと座る私と対照的にせっせと働き続ける妹子に投げ掛けると、不満そうに眉間に皺をよせた。

「何不吉な事言ってんだアンタは」
「もしもの話だから良いだろう!
因みに私は妹子の家行って、妹子にカレー作ってもらって食べるな!」

私の発言に妹子はこれでもかというほど眉間に皺をよせ、それこそ不満といった顔になった。

「僕完璧巻き込まれてるじゃないですか」
「良いだろ最後に聖徳太子様と一緒にいれるんだぞ」
「百害あって一利ないじゃないですか」

なんとも腹の立つ奴だ。
最後に私といれるなんてそれ以上のことなんて無いと言うのに。



「だいたい明日地球が滅ぼうが、僕は誰かさんのせいで仕事が忙しくて仕事で1日終わっちゃいますよ」
「地球が滅ぶのに仕事するのか?」
「それが僕に与えられた責務ですから」
「お前が仕事してたら私はカレーを誰に作って貰えばいいんだよ!」
「知るかっ!僕を巻き込むな!」

こいつ血も涙もない…仕事っていうのはカレーを食べれなくて餓死する私が見たいがための嫌がらせ行為なんだな。

「…まぁ太子が仕事さえしてくれればカレー作ってあげなくもないんですよ、時間出来ますし」
「本当か!?」

なんだ妹子、結局私といたいんだな!恥ずかしがり屋め。

「えぇ、だからはい」

どしっ、と置かれた山のような書簡や書類。

「…え?」

妹子の顔には見たことないような満遍の笑顔が咲いている。

「これ、今日中に終わらせて下さいね
僕カレーでも作ってますから
では、お疲れ様です、お先に失礼致します」
「………」


もし本当に明日地球が滅びたら、私はどれだけ可哀想な人間になるのだろう。








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