Main静臨 | ナノ




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※糖度0%の愛の無い暴力
 ラブラブな静臨はいません、注意して下さい








腕も折った。足も折った。肩も外した。指も曲がっているからたぶん知らぬ間に折ったのだろう。記憶にないくらい脆い。いとも容易くこんな惨めな姿に出来る。足元に転がる蟲を見下ろしながら何本目かの煙草を磨り潰した。黒い頭の下に靴の爪先を差し込んで軽く蹴り上げると、ごろりと遅い動きで仰向けになった。

「臨也くんよぉ」

ひでえ顔だ。紙みたいに白かった頬は赤く腫れ上がっていて、鼻血はコンクリートに擦り付けたせいで顔中に広がっていた。表情はずっと俺を睨み付けている。それがひどく気に食わなくて無駄に指通りの良い前髪を鷲掴んで痛みに顔を歪ませてみる。重みで黒い束が少し抜ける。依然として食い縛る口元に勃ちかけの性器を近付ける。しゃぶれ、と一言告げると奴はやけに素直に口を開き、

「おっと、」

がちん、と空気を噛み千切った。噛みつくことくらい分かっていたので寸前で腰を引くと、奴はこちらにギロリと視線を向けた。かわいくないにも程がある。血塗れの鼻を摘まんでやると、長い間をおいて真一文字に閉ざされた唇が酸素を求めて慌てたように開かれた。その隙を見計らって性器を力任せに捩じ込む。一瞬驚いた目の色が明確な殺意に切り替わる前に、後頭部を掴んで口内で噛めないほど喉奥まで突っ込んだ。

「っっぐ!…ぅう、ん゛っ、ぶ」

がふ、と潰れた咳が隙間から漏れた。熱い口内が嗚咽のせいで激しくうねる。亀頭が突き当たるまで差し入れたまま暫く動かさないでいると喉仏が苦しそうに震えた。血で固まった鼻で必死に息をしている。窒息する前に抜いてやると先走りやら涎やらが混じったものがボタボタと落ちた。そんなものには目もくれずに俯いて盛大に咳き込み肩を震わせる臨也。嘔吐きながらも乱した呼吸を整えようと懸命に身体を揺らす。そんな肩を蹴り上げると力無く後ろに倒れ込んだ。起き上がる前にのし掛かってうつ伏せに転がす。ばきばきに折れた四肢で抵抗すると余程痛いのだろう、指先を少し動かすだけで低く呻いた。

「ぅ゛、くそ…、ンの化物…どけよぉ…ッ!」

口ではまだ抵抗できるらしい。だがうるさいので後頭部を地面に押し付けながら服を脱がすことにする。まどろっこしいのは好きじゃない。一気にズボンをパンツごと脱がすとくぐもった声が何やら真下で抗議している。残念なことに聞く耳は持ち合わせていない。

「女みてぇな尻だな」
「っ、へ、え…シズちゃん、女の子と経験あるん゛、だ…っ意外だよ……ッッ!?」

すぐ喋りやがるので尻にばちん、と平手打ちをしてみた。もちろん本気など微塵も出してはいない。しかし気味悪いくらい白っちいケツだったそれに、みるみるうちに赤い手形が浮き上がる。臨也は一瞬息を詰めたっきり黙りこくった。なるほど効果覿面だ。

「いちいちうるせえんだよ手前は。コンクリートとキスでもしてろ」

背中にのし掛かったまま革靴で頭を押さえ付けて、上半身を反転させて臨也の尻たぶを左右に拡げる。叩かれた部分に触られるのが痛いのかせわしなく息を吐くのが聞こえる。拡げたそこにとりあえず人差し指を捩じ込んでみる。一切滑りのない穴は必死に押し返そうとしてきたが、そこは力の問題なので心配いらない。力ずくで突き刺すと中はひどく熱かった。丁寧にする気は毛頭も無いため性急に中指も差し入れて掻き回す。

「ア゛、ぅぅう、ふっ…はぁ、は、は、」

たかが指だけでこんなに息切らして俺のちんこなんて入んのかよ。いや、挿れるけど。
腸液に濡れた指を引き抜いて背中から降りる。満身創痍の臨也が今更暴れて逃げ出すなんて出来るわけない。腰を持ち上げて尻だけ突き出すような姿勢にすると、随分間抜けな見映えになった。腫れ出した手足は使い物にならないようでだらりとコンクリートの上で横たわっている。

「阿呆みたいだぜ、その格好」

鼻で笑って言い放つと指先だけが僅かにピクリと動いた。

「…っね、しね…マジ、で…!」

蟲が低く呻いているが、死にそうなのは手前だろ、と思った。そう考えるとキレずに済んだ。痛みにのたうち回ることも出来ず地べたに伏す姿は思う程悪くはない。腰を引き寄せて尚も固く閉じきっている蕾にすっかり勃ったそれの先っぽを宛がう。ぐぬぐぬと奇妙な音を立ててわざとゆっくり埋め込んでいき、中を押し拡げるのを感じる。狭い隙間を割り開いて突き込んでいく感触に、えもいわれぬ征服感が沸き上がる。

「ぁ…、ぁ、…あ!ア゛…ぁっふ、ふぅぅう」

始めは途切れ途切れに聞こえていた悲鳴が挿入が深くなるにつれてでかくなり、最終的には押し殺すみたいに声を飲み込んでいた。獣じみた呼吸を繰り返している臨也を見下ろすとうなじに汗をかいていた。心なしか全身もぶるぶると震えている。根元まで収めてから少し動いてみると、今度ははっきりと体が跳ねた。

「なあ、はいったぜ。痛いかァ?」
「……っコロ゛、ス」
「質問に答えろ」

腕を前に回して萎んでいる臨也の性器を握る。鈴口に爪を立てると犬みたいに高い声が辺りを劈いた。指の腹でぐりぐり押し潰して答えるよう促すと、途端に血を吐くように叫んだ。

「ぅあ、あああ…、いたイ゛、痛ぃ!いたいからぁあっ!」

痛いからやめて、と振り乱して訴える有り様には少し驚いた。こんな無様な姿初めて見た。不思議とイラつきは穏やかになるが、また何か別のヘドロのような情動が顔を出す。

「そうかよ。…俺は気持ち良いぜ」

笑える。ひどく滑稽だ。
変色し始めた手首を縫い付けて動きを続行する。ばちゅばちゅと激しすぎて縁が捲れる程抜き差しすれば臨也がヒイヒイ喚く。中の壁はきつく俺の形に吸い付き、なんというか正直、欲求の解消にならなくもない。

「ひっ、ん!あー、あ゛、ぃあ…だめ、だめ…だめ、ぇ!っぎ、ひぅうあぁ」

臨也はもう口をつく声を抑えようともせず顔を上げて懸命に空気を吸っている。顔は真っ赤で汗やら涙やらでぐしゃぐしゃだ。鼻血は擦れて薄くなっている。瞳を見開いてだらしなく口を開けているが、性器を奥に挿入したまま腰を回すように動かしてやると、ぎゅうと目を瞑り隙間からやっと涙が溢れだした。なかなか面白い反応をするので速さを変えたり突く向きを変えたりしてみる。

「ーあ、あっあ、や゛…ん、ん゛ぅ、ヒッぐ!」

臨也はひしゃげた声を洩らし続ける。前を握ると萎えていた臨也の性器はだらだらと先走りを漏らしていて、なんだしっかり感じてるんじゃねぇか、と自然と嘲笑していた。
限界が近付いてきて突き破る勢いで貫く。突くたびに臨也の性器から押し出されるように漏れる我慢汁がコンクリートの上に飛び散った。あんまり出すものだからこいつ射精してんじゃねえかと疑うくらいだ。

「おい、イッてんのか?」
「か、はッ…う、ぇえあ、い…い゛…っ!」

支えている腰がガクガクと砕ける。俺の声なんぞもう聞こえていないみたいだ。相変わらず吐くみたいに喘ぐ臨也のうなじに噛みついて、最奥へ亀頭を押し付けた。ドクドクと精液を注ぎ込む感覚に思わず溜め息をつく。

「…っア、っ、…っ!は、あ…」

臨也がちゃんとした声になっていない音を溢す。熱から浮上した意識で眼下で這いつくばる臨也を改めて見つめた。今更になってあちこちが痛むのか全身を強張らせて硬直している。ずるりと性器を引き抜くと収まりきらなかった白濁液がごぽ、と下品な音を立てて太ももを滑り落ちた。
しばし沈黙が続いた後に、掠れた声音が耳に届いた。また死ねだとか殺すだとか、てっきりそんなもんかと思ったが、よく耳をこらすとそれは確かに疑問を含んだ投げ掛けだった。

「…なん、で…」

知るか。答えなんかないので頭だけは良いこのクソ蟲に考えさせようと思う。次回までの宿題だ。




続きました
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