退屈だろうと君は言った。俺は別に、そんな風に思うことには慣れてしまって、平気だと、笑って答えることが出来た。そんな俺より、退屈な場所に何度も訪れている君の方が退屈なんじゃないのと返せば、君もまた、平気だと俺に返す。そうか、そうだよね。

「剣城は外に出れるもんなぁ」
「……そういう意味じゃない」

そうだろうね。でもきっと剣城は俺のことを無意識にだけど、そう認識してると思うよ。感情では意識を支配することは出来ない。だからきっと剣城は気付いてないだけで、俺のことをそういう風に思ってる。
ねぇ剣城。俺はね、自由に走り回れる手足がほしい。頑丈で疲れを知らない身体がほしい。そうすれば俺は外に出れるし、サッカーだって何だって出来る。君をここから引き連れて、何処へだって行くことが出来る。ねぇ、ねぇ、わかる?わかんないだろうなぁ。


剣城。君は俺を、病院に縛られた何かみたいに思ってるみたいだけどさ。
本当にここに縛られてるのは、本当は君の方なんだよ。



【堕落した世界にふたりきり】

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ついったでいつもお世話になってます「ばか」のあむちゃんへ!京雨!
あむちゃんの雨マサや京マサが大好きすぎる篠宮。貴方のおかげで雨マサにハマりましたどうしてくれる、毎日が楽しいですありがとう