真面目に書こうと思ったけど思いつかなかったので書きたいとこだけ抜粋。














現代において神秘の多くは埋没したといってもいい
大きな力を持つ者にはああちょっと出が悪いかもしれないとか使いにくくなったとかそんなものだと思う。
が、しかしその下っ端の下っ端。いわば末端であり所詮ザコという存在にとってはその神秘の埋没と抑止力は、ものによっては生きるか死ぬかを分けるものにかかわってきたりするのだ。
と、いうことで


「第一回魔術検証大会いえー」
「かえる」
「まって本当に待ってごめんお前しか相手してくれる人いないんだって切実に!!!!!!」

体育マットから飛び降りしがみつけばかなり嫌そうな顔をされた。いやこっちだってお前なんかに頼りたくないわ!!てか魔術ってないわぁ…って顔すんなお前私が悪魔ってこと忘れてるんじゃないだろうなていうか私が生まれたのもミラクル魔術だから私その結晶だから!!ある意味失敗作だけど!!

「別に燃やしたり氷振らせたりしないからぶっちゃけるあと人体にかかわる系だけなんだって!!!!!!」
「なおさらやらんわそんな意味のわからんことされたくねぇよ!!!!別の奴に頼め!!!!」
「お前くらいしかいないから頼んでんだろばかぁぁあああああああああ!!!!哀川少年は捕まらんし猫市ちゃんは快諾してくれそうだけど影ちゃんにいろんな意味でくわれるか文字通り首が飛ぶし!!!!」
「お前ほんと友達少ないな!!!!」
「うるせぇぇえええええええええええ!!」

わーんと半分ぐらい泣きそうな面をしながら叫べばいつもこのぐらい素直ならいいのになとか言われた。お前ほんと黙れ私はいつだって素直です。






……………………







「エイワズ」
体の中にある神秘の力と大気に混じる神秘の要素を指先へ集中させ、人差し指から淡い光が漏れ出しているのを
確認し、呟きながら上下左右に小さく動かせば、光は消えずに文字となり、そしてその文字が肌へと取り込まれ消えていく。
それをみて小ぶりのナイフを押し当ててみたのだが、

「……………はじかんな」
「……………はじかんね」

当然のごとく刃が振れている部分がきれた。当たり前だ刃物だもの。
そして黒猫野郎がまた「お前魔術とか…」という目で見てきてちょっとつらい。つらいので「ちょっとすまん。」と声をかけ平均台の上に載せている手を押さえつけてナイフを思い切り振り下ろせば

「いってぇぇえええ!!!!!なんだいまの!!!!」
「おおきいた。」

ざっくり手首の横に傷がいったが、まっすぐ振り下ろし刺さるはずの位置だった手首の中心へ向かう軌道から、ほんのちいさななにかがはじけるような音だけが聞こえてナイフが不自然にずれた。微弱な力でエイワズのルーン単体だと本当にぎりぎりの回避防御が限界か。それとも敵意がないと駄目なのか。さっきはゲルマンルーンの発音だったが発音をエルダーイングリッシュルーンに変えたら威力変わるか。アルジズとカバー範囲と威力変わってくるかなと考えていればごちんとげんこつが派手に落ちた。いてぇ。

「お前今の痛かったんだけど!!刺さったんだけど!!」
「しらねぇよ私だってどの程度聞くかわからんからためしてるんじゃんか!!」
「お前マジふざけんなよそんなもん人に試すなよ!!!!!!!」
「わかってるわそんなの!!だから猫市ちゃんには二重の意味でできないっつったろーが!!」

「私の首が飛ぶわ!!物理的な意味で!!」と、くわっとどなればもう一発たたかれた。
続きかけたお前大体何やっても平気じゃん…という言葉はもう叩かれたくないので黙秘した。















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※エイワズ(ユル)=困難に因る成長を促す
象徴的意味:防衛力、いちいの木、死、復活、注意深く計画する必要性、魔力、生死の秘密
占い的意味:安穏とはしていられない時期でもあり、挑戦と戦いが必要な時期でもある。危険が迫っているという意味もあるが、最終的には回避されるとのこと。

魔術効果はたぶん一次的防御力UPか九死に一生を得るとかそんな感じの。


アルジズ(エオロー)=魔除け、危険から身を守る
意味:保護、防衛、防御柵構築、忍耐力、セッジ(スゲ科の植物。沼地に生える)、隠れ場所、警告、神々との繋がり、庇護、意識

割と万能な防御系。たぶん結界とかそういう感じの。



今回の実験はゲルマンルーンでの発音でしたが個人的には戦闘ならエルダールーンの方が短いから使いやすいと思う。




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