階段からふわりと青生地に赤と黄色のチェックのマフラーをしたおかっぱの少年が目の前に降りてきたのを若干荒んだ目で見つめれば彼は申し訳なさそうな一言「伝令です。」と伝えられた。ああチクショウ面倒事の臭いしかしない。






「異形狩り、ねぇ」
「正確にはこの次元外から来た概意を刺激しそうな異形を狩れとのことです。」
「概意、か。」




相変わらず真っ先に私が追い出されそうなんだがなぁ…と遠い目をすれば魔外卿はあまり刺激しないように対応してるから居座るのを許されているのですよ。とすごく目立ちそうな緋色の外装をしたスマートフォンを渡された。





「なにこれ」
「異形についてのデータや連絡を取るための装置です。現界の通常の携帯電話としても使えます。すぐ連絡が必要な話の時はこれのここの通話か、文字をいれて、提示報告の際はこれを使ってください」
「まんまスカイプとツイッターじゃねぇか!!!!!」
「違いますマカイプとマイッターです。」
「しかもパチもんかよ!!!!!」


「マカイプはまだ許せるけどマイッターはねぇよ!!!!!」と思わず突っ込みを入れろくなものじゃないと判断し破壊しようと地面にたたきつけたがスマートフォンはへこむどころか外装一つ禿げなかった。
「対貴方用に特別にヒヒイロノカネ製の機種らしいですよ」ときいてあいつらまじなに考えてんだと呟けば何も考えてないと思いますと返ってきて脱力した。




「とりあえずアカウントは適当に作っといたとのことなのでIDとパスワード独自で変えてくださいね」
「ああうんわかった……」
「それでは僕は失礼します。」
「ん。お前の師匠にも我らが王様にもよろしくいっといてね。」
「はい!」



バッ敬礼し光に包まれている少年に手を振ればほんのすこし嬉しそうな顔をして元気な声で消えてった。
本当にあのこいいこだなぁ癒されるわーとか考えていればスマートフォンからぴょこっという器の抜けた音が聞こえて見れば





悪魔君主@神☆ぬっころしゅ の発言
明日から指定した学校に高校生として通ってくだしあ☆
学校と戸籍設定資料はメール添付( ・ω・)つ□









と、かかれていたので、とりあえず「しね」とだけ返信したら自分の名前の欄が「只今絶賛死体カーニバル☆」ってなってたのをみてもう一度「しね」とだけ打って即座にスマフォの電源を落とした。

























数時間後異形を発見し仕方なく調べようといじったらさらにどこかで聞いた電子音声とともに説明を読み上げるのを聞いて「ポ○モン図鑑じゃねぇかぁぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!」と、もう一度地面にスマートフォンをたたきつけた。646匹もフルコンプリートして狩る気概は私にはさすがにない。
そしてそのままいろいろ設定を調べたところ本当にろくなものがなかった。
というかまともな音声やら設定も用意してあるのに全部ネタを登録してやがった。誰だメール着信音設定笑ゥ○ぇるすまんのドーン!!を最大音量で入れた奴。いじってる最中に鳴った時ビビったわいろんな意味で。
もちろん全部まともな奴に設定を変えて絶対的に要らないであろう奴は消せるだけ消した。
一回深界にすむアホ共本気で爆殺されればいいと思う。



………ポ○モン図鑑だけもったいなかったので消せなかったのは絶対に言えない。









ヒヒイロノカネが磁気通さないとかいうツッコミはなかったことにしてください。
魔外卿は深界でのあだ名。
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