「ずっとあなたのことを捜していました…!!!」

草 壁 哲 矢 っ ぽ い の が 居 る 。

無事に進級し、二年生になった僕の元に、草壁哲矢っぽいリーゼントの一年生がやって来た。

え?なにこのリーゼント?え?中一?老け顔にもほどがある…え、ていうかリーゼント…1メートル超えてない……?

おい待て捜してたってどういうことだ。


草壁(仮)によると、小六のとき高校生の不良集団に喧嘩を売られたらしい。
小学生でありながら喧嘩が強く、多くの舎弟を持つ草壁(仮)をよく思わない人間は多く居たそうで、その不良集団もそうだったようだ。
喧嘩が強いとは言え、何十人もの不良に囲まれてしまい絶体絶命!というときに、学ランの中学生が現れ、その不良達を一掃したとのこと。

「その学ランの中学生が僕だと?」
「はい!間違いありません!」

なにそれ記憶にない。

「貴方の強さに惚れました…!戦わずとも、かなわないと思いました…一生付いて行きます!」

付いて来なくていいから帰って欲しい。

第一、普通に生きたいと望んでる僕が不良集団をぶちのめすなんて真似する筈が…………、

……………。

す、する筈が、ないんだけど、いや、あの、ね、その…ちょっと、イライラして……あの………もう不良をタコ殴りにするストレス解消法はやめるから僕と草壁哲矢の出会いを無かったことにしてくれませんか神様。

「そばに置いてください!!!」

うわ、押し強い。しつこい。

「…じゃあ、風紀委員の副委員長でもやれば?僕は委員長だから」

今年度から僕は風紀委員長になる。

決してやりたいわけじゃないんだけど、なぜか前任の風紀委員長から、時期委員長になれって指名されてるんだよね。

軽い気持ちで言ったら、本当に草壁は副委員長になった。

それが悪夢の始まりだった。


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