午前3時。 物音がして薄らと意識が近づいてくる。 あぁ、帰ってきたんだ。 フローリングが軋む音が、トントントン…とリズムを刻む。 ドアが開くと同時に瞼を開けると「起きてたんだ」と目を細め、少し安堵したような声。 「おかえりなさい」と小さく伝えると、凛月くんは優しく私の頭を撫でた。 「ただいま」 その感触が気持ちよくて、私はまた夢の世界へ沈んでいく。 往くさきは夜明け