異世界娘と動く食パン



 
 
 
すごい。



あのUFO、いきなり手が生えた。



そして掴んで投げられた。



未だに空を飛んでいる私は、落ちるまでまだかかりそうなのでベッドに寝ころんだ体勢に変えた。



『なかなかパワーのある手だな、アレ』



あの宇宙人の技術すごいな。



人を投げてこんなに飛ばせるなんて、機械の割に優秀だ。



そんな事を考えていたら、徐々に体が下降していき始めた。



大まかな落下地点をチラリと見ると、一台の車が走っている。うん、この落下スピードとあの車のスピードだとピッタリだ。



『別に受け身取らなくていいや、クッションあるし』








ドガンッ!!!!!



私は予定通り、クッション(車)に衝突した。



どうやらトラックみたいだ。荷台の中へ落ちたらしい。



キキィーッ!と車が止まり、運転手が走って来る音がする。どうしよう、寝転んだままは失礼かしら?とりあえず座ろうか。



よっこいしょと起き上がったと同時に、運転手が荷台の扉を開けた。



『え、またパン?』

「だっ大丈夫ですか?!」

『え、食パン?』



パンが立って喋ってる。

パンが立って喋ってる。

パンが立って喋ってる。






『………そうかやっぱ夢か』

「え?」



とりあえず寝よう。



パタンと私は横になった。











(どうしましょう、
とりあえずパン工場へ!!)
(………すぴー)
もう一度現実逃避。