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サスケの里抜けって何だったの?A (ext)
サスケの孤独とはなんでしょうか。どうしてサスケはイタチに復讐しなければならなかったのか。漫画をよみかえしながら、登場人物たちの言動を探っています。
サスケについて色々な意見を見てきたのですが、サスケは復讐のことばかりで最初から最後までイタチのことばかりという見解しか見つけられなかったのです。
わたしの探し方が下手なのだったら申し訳ないです。いまさらなことを喋ります。そんなこととっくに知ってるよっだったら申し訳ないですっっ。

うちは一族が終焉した夜、イタチはサスケに絶望とある言葉を与えますよね。一族を殺したのは自分の器をはかるため。そしてお前も万華鏡写輪眼を開眼しうるものだと。その力を手に入れるためにはなにが必要か。『友を殺すこと』だと。つまり言い換えれば『それが嫌ならお前はずっと孤独でいろ』と突きつけられているんです。
イタチはサスケから家族、一族の繋がりを奪ったばかりか、この先の未来のこれから生まれる絆すら奪っているんです。サスケは独りになりました。でもまだ生きているんです。
そもそもサスケは自分のことを復讐者と言うけど、正しくは憤りを抱く少年なんだと思います(え、そんなのとっくに知ってたって? す、すみません::)。復讐者とは他者のことなどこれっぽちも気にもかけないからです(そうです、わたしは復讐者マニアです)。サスケはそんなことありません。気絶したサクラが気付くまで傍にいたり、波の国でナルトをかばって自分が死にそうになる、そんな馬鹿げたことなんて復讐者はしないんです。
怒りは生き抜くための、孤独に潰されないための力になるんです。(原作NARUTOの中で復讐者に完璧に近く相当する登場人物はサソリです。サソリの話もいつか語りたいです。誰に向けてかわかりませんが……)
そして生き抜いて諦めさえしなければサスケには新しい絆たちが生まれるんです。でも友達を作れないんです。いつか追い詰められて力を求めてしまう時がきたら、どうなりますか?もし、失いたくない存在ができてきまったらどうなりますか?
サスケは失いたくない存在ができてしまったらダメなんです。友達を殺さなきゃならなくなるから。
友達を作ったらダメなんです。いつか必ず選ばなければならない日がくるから。そうしなければ失いたくない存在が奪われてしまうんです。イタチが奪いにくるんです。万華鏡写輪眼の開眼をサスケに望んでいるからです。友達を殺したくないと拒否したら、今度は大切な存在を殺しにくるからです。だからサスケはずっと独りでいたんだと思います。

これは、いえ、これもわたしの勝手な想像ですが、サスケはいつからサクラを知っていたか、なにかあったのかも、いろいろ考えるんですが、やっぱりアカデミー時代からじゃないかなと思うんです。一つはリボンを結んでいた幼いサクラがいのや友達に『好きな人ができたの!』と告げた時じゃないかなと思います。どうしてそう思うかというと、後に岸本先生がオビトとリンの出会いとミナトとクシナの出会いを描いているからです。どちらもアカデミー時代なんですね。サスケとサクラの出会いを直接描写しないで示唆したもの、説明的にならないように表現したものじゃないかなと思うんです。

話を戻します。
孤独であることを終わらせること=イタチを倒すことであり、我愛羅がサスケに言った『本当の孤独を知る目、そして、それがこの世の最大の苦しみであることを知ってる目』はこのことなのかなと思いました。
独りがどれだけ辛いか、それももう一度我愛羅が答えてます。『たとえそれが“悪”だと分かっていても人は孤独には勝てない』それほど辛いんです。
波の国で何が何でも果たさなくてはならない復讐を忘れてサスケはいがみあっていたナルトをかばいました。それほどサスケは優しい少年だったんです。よみがえった時、顔をぐしゃぐしゃにして泣きじゃくって強く抱きついてきたサクラにサスケはなにを思ったかってぐるぐる考えます。サスケは朧気ながらもわかり、でもその時も見ないふりをしたんじゃないかと。
死の森で大蛇丸に襲われ、その殺気に吐きながらふるえながらも、あの窮地(はっきりいって試験なんてとっくに越えてしまっている)ですらサスケは自分の足にクナイを刺して硬直状態を脱し、まったく動けないサクラを抱いて逃げてるんです。生きるか死ぬかのあの恐怖の状況でこそ人間の本性が暴露されます。サスケはサクラを守ったんです。誰がなんと言おうとも、サスケはとても優しく強い少年なんだと感じました。
呪印で意識を失い苦しんでいた時に見た夢でサスケは『父さんも母さんも死なずに済んだ、力がなければ何もできない、力がなかったから一族は滅んだ、みんな殺された、いや、お前が見殺しにした、ただ見ていただけだった』と責め苛まれているんですね。そこから起き上がったらボロボロのサクラの姿を目にするんですよ。
動けないナルトと自分を守ってボロボロになったサクラを真っ先に見てサスケは激怒するんです。
そして15巻で、恐ろしい姿になった我愛羅が襲いにきた時にサスケをかばって立ちはだかり死の危険に晒されてしまったサクラに、とうとうサスケは深くこの上なく深く肯定してしまったんだと思います。
『オレは一度全てを失った、もうオレの目の前で“大切な仲間”が死ぬのは見たくない』ってサスケが言うんですね。
我愛羅との戦いで何もできなかったサスケとサクラとみんなを守ろうと今までにない力を出したナルト。自分の力のなさを痛感した上に、とうとう失ってはならない七班の存在(家族の影を見るほど)を肯定してしまったサスケの前にイタチが木ノ葉の里に姿を現わします。最悪のタイミングです。よりによってこの時にです。
ずっと恐れていたことが再び目の前で起こってしまうことをサスケは感じたのではないのでしょうか。また、サスケは失うんです。

続く

●メモ
サスケとスイセン(自己愛)とサクラ、25巻の水面をのぞき込むサスケの顔がイタチに変わり、その水の中に飛び込むサスケ、イタチの友シスイ(明鏡“止水”?)とその先祖カガミ(明鏡“鏡”?)、サスケに直接的に或いは間接的に関わる人物たちの共通点は?イタチとサスケ兄弟の繋がりとはどんなものなのか、イタチにされたことをサスケはナルトとサクラにしている描写、サスケと同じことをするサクラ、サスケとサクラにある心中を思わせるもの(心中斬首の刑とチカマツモンザエモン、鉄の国編突入となったカルイとオモイの木ノ葉道中での会話にある心中という言葉)、サスケがカグヤ戦後にやろうとしていた忍の変革。
2019 January 20th 23:03

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