雪の街/キッド


北風はいつの間にか雪を
積もらせる僕の知らない
街へ
ガラス越しに手のひらあわせ
さよならと言うけど

何処に居るの
何処へ行くの
何処にも行かないでよ

北風がこの街にも雪を
運んでは消えてゆくよ
今日も
電話をかけるたび声が遠くなる
さよならと言えなくて

そばに居てね
そこに居てね
そこから動かないでね

不安になるほど吹雪は深く
嫉妬と焦りで黒焦げの
心に白い雪
吹雪いても吹雪いても
溶けてゆく恋しさの
水中花が砕けてく

何処に居るの
何処へ行くの
何処にも行かないでよ
おねがい降り積もる雪よ
そばに居てね
そこに居てね
そこから動かないでね

不安になるほど吹雪は深く
嫉妬と焦りで黒焦げの
心に白い雪が降る
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