ばいばいオアシス/遥飛蓮助


「砂漠の中にいるみたい」って、君が笑う
上下する喉で、声で、舌で、笑う
口角を上げて、目を瞑って、笑う
目を瞑って笑うのが君の癖だったね

もし僕が、砂漠で真ん中で途方に暮れていたとしても
君がオアシスみたいに笑っていたら
どれだけ救われただろうか
でも、僕を潤すはずのオアシスは
僕の知らぬ間に枯れていた
だったらいっそ、僕の手で枯らしてしまおう

ばいばいオアシス
君に出会えて幸せだったよ

そう伝えて、
僕はオアシス(君)の蛇口(首)を絞めた
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