誰だろう・・・・
最近私の頭の中で誰かの顔が浮かび上がる
顔は、はっきりと分からない
だけどその人は何度も趣のある梅の花が咲く木の下で私の名前を呼んでくる
学校の通学途中で必ず出会う梅の木を見ればその人が更に誰なのか気になって、気になって仕方がない
そろそろ梅の花が咲く時期・・・
そう思い学校に行くわけでもないがその梅の木に足を向けた
まだ外は寒く、吐いた息は白くなっていた
こんなにも寒いというのに何故私は家から少し離れたところにある木に向かっているのだろう
理由は分からないが行けば何かが待っている気がした
梅の木がかすかに見え始めた頃、人影も一緒に見えた
まさか・・・
少しだけ歩く速度をあげて人影のある木の下に向かった
すると、相手の方も気がついたのか近づいてくる私を下からゆっくりと珍しいものを見るような目で見てきた
「・・・ようやく、貴様に会えた・・・・柚季・・・」
あぁ・・・その声、その面影は紛れもなく、私の頭の中を駆け巡っていたあの人の・・・・
「・・・会えて嬉しいよ・・・三成・・」
今年の春の訪れは咲き誇る梅の花と君が共にやって来ました
脳裏に響く
END
一応、設定は転生です
一回書いてみたかったんです