お前が嫌った安っぽくて陳腐な大量生産のラヴソングの中にもきっと
王の褥には獣が侍る
白い子羊の群れの中に黒い狼が混じっている。狼の孤独は狼だけが知っている。
これは妄執の話で、因果応報の物語だ。
彼女の持っている、最後でたったひとつのもっとも美しいもの
手に入らないものが欲しかった。
確かに手の中にあったはずのものを失ってしまった。
好きだとか愛してるだとか、多分一度も言ったことがない。どうして言わなかった。言えば良かった。なくすものなんて何ひとつないと思ってた。
ただ真っ直ぐに好きだと笑うその顔が、今も脳裏から消えないでいるのに。
好きだと言えば良かった。もらった分だけ返せば良かった。一人で行ってしまった。行かせてしまった。こんな喪失は知らなかった。
立って半畳寝て一畳、四畳半は無限の宇宙
両腕いっぱいに抱えた風船を解き放すように
持っていけるものならば持っていきたかった、ただひとつのものの名前は。
オレンジと黄色にピカピカ光る夕焼けに向かって真っ直ぐ伸びていく飛行機雲を目で追って
鼻の頭に皺を寄せて唸る犬のよう
守れるはずがないと分かっている約束をした。守れるはずがないと分かっていてそれでもその約束を守りたかった。
素晴らしい世界、輝かしい世界
無限大で交われるのならそれもいい。
時間は止まらない。止まらないからこんなにも美しいのだ。
お前の声を忘れても、それがどんな響きでどんな調子だったかは今でもちゃんと覚えてる。
抜け殻に宿った化性
悍しくも憐れな化け物が、うつくしいかんばせを愉しげに歪ませて笑っていた。
「神々しすぎて逆に悍しいというか、美しすぎて気持ち悪いというか」
美しい顔で、美しく笑う、美しい男。その本性が悪鬼であることを知っている。
「べーつーにー。随分仲がお宜しいんですわねと思っただけでしてよー」
恋をした。けしてわたしを省みることのないその目に、それでも恋をしたのだ。
まあせいぜい頑張って足掻きたまえよ、青少年。
いわばあれだ、男女間の友情は果たして成立するか?という命題。
砂のお城の住人は、二人。あなたと私の二人きり。
いいよ。アンタが捕まえてくれるんなら。もう、全部捨てたっていい。
倒れる時まで前のめり、死ぬまで獲物は離さない
ああそうか、私は。お前がこの世に生あることがこんなにも愛おしい。
何も残さず、何も持たず、一人で往く。それでいい。もうこれ以上には何もいらない。
世の中はいつだって差し引きだ。あれとこれとを比べて、何かを残すために何かを切り捨てる。
わたしの坂上田村麻呂さん
「ああ嫌ですわ。たかだかその程度の邪悪で悪党を騙らないで下さいまし」
消えないさ、この光は。だって人間なんて自分の見たいものだけ見るもんだろ?
それは怨嗟。それは絶望。それは憎悪。それは呪詛。世界よ呪われてあれと謳う声。それは切望。それは希求。それはかえしてと嘆く声。帰りたいとないている。あまりにも悍しい、それは最早一個のノロイである。
きれいな夢だけ食べて生きてくわけにはいかないんだ
「この男は妾のものよ。お前なぞにはやらぬわ」
あのこは帰る場所がないから前進するしかない。でもあいつはそうじゃない、前進するだけだから帰り道がいらないだけなのだ。
この男は必ず私を置いていくと分かっている。いや、そうではない。今でも置き去りにして遠くにいるのだ
とてもとても傲慢な、きれいな神さまのお話
なーんだ。結局一目惚れってやつなんだ?
だから言わない。それを人は恋と呼ぶんだぜ、とは。
言わないよ。アンタが俺の光で世界だ、なんてことは口が裂けたって言えやしない。
首が欲しくばくれてやろう
忘れてね。忘れてね。でも、忘れないでね。
できたら決着のその先まで地獄でもどこでもまた戦えればいい
言葉も要らない。交わす刃で分かり合えるから。
どんなに言葉を尽くしたところで相容れない
それでも、夢は高く、遠い。
可愛い無知な王女様は無邪気に命じるだけ
砂で築いた城の上で何も知らず笑っていた
心底からそう思ってるみたいに、見せかけるのは案外簡単だ。嘘ならいくらだって吐いてやろうと思った。
ああ、けど、嘘ばっかりだけど、良かったなって思ったのは、それだけは本当だから。
ああでも、もしも。すれ違って、手を離して。そうしたら俺が横から掻っ攫いますんでそこんとこよろしく。
「弱い自分を切り捨てた? 甘えてんじゃねえよ。それこそがお前の弱さだろ。目ェ逸らしてんじゃねーよ」
芯まで凍てつく冷たさと、触れたものすべて切り裂く鋭さとを併せ持った、絶対零度の炎。
「お前顔も頭も性格も悪かったら最悪じゃねえか」
「縁起でもないこと言うんじゃねえ。どっか俺の知らないとこで野垂れ死んだりしたら許さねえからな」
心ばっかり先走って、僕は弱いままで、何にも出来やしない
投げ出して逃げ出すのは楽だ。でも、戦うと決めた。私は私の理想に辿りつきたい。
ああ、ここで死ねたらあんたは僕を英雄と呼んでくれるか?
ああそうか、僕はあんたを守りたい。なあ、こんな思いいらねえよ。なくなっちまえばいい。全部。
面倒見はいいが頭は悪いのだ、こいつは
見つけてもらえなくて構わなかったんだ。もらった分だけ返せるなら、もうそれだけでいい。
安心させるように笑いかける、その顔だけは嫌いじゃないかもしれないと思った
バカだしバカだし、あとバカだし、どうしようもねえくらいバカだけど、好きんなっちまったもんはしょうがねえだろ。
きみは光だ。灼け付くほどに苛烈な、暴虐の光だ。
それでも、この身を焼き尽くされたとしても、手を伸ばさずにいられない
眩しくて眩しくて焦がれて焦がれて焦がされて
一度だけこの腕に君を抱けるなら魂の一片残さず燃え尽きたとしても悔いはない
ひとつ残らず差し出そう。なんだって捧げよう。ただの一度、君が顧みてくれるというならば引き換えに命を失っても構わない。
「全部あげるわ。腕も、足も、目も、首も、声も、痛みも、傷も、心も、わたしの全部をあげる。だから、泣かないで」
わたしのすべてをあなたにあげる、だから。あなたのすべてを差し出しなさい。
愛は何の免罪符にもなりはしないと分かっているけれど、それでもわたしはあなたに愛を囁く
わたしという檻に囚われて、何も見ないで、この腕の中で微睡みなさい
上手に囲い込んで執着も狂気も見せはしない。真綿で包むように優しく優しく囚えてあげよう。
ひとはひとりでは生きてゆけない
続いていく
たとえその糸が途切れても、なかったことにはけしてならない
ひとりでかなしい
ただ、いつか、いつか、今はまだどうしようもなく遠い空へ届けばいいと願った
世界のすべてがあなたの形見
愛おし。いと惜し。――愛惜
理想的なスケープゴート
記憶の中で再生される彼女は本物じゃない。それでも。
恐怖を、(孕む)
今さら怖いことなんてひとつもない
思いやり。やさしさ。いたわり。いつくしみ
どれほど羨ましくまたおそろしいことか
どれほどの羨望と憎悪を抱くのだろう
戦う他にすべを知らない
正気であることが他人にとってはこの上なく狂気であるという話
帰りたい場所なぞ、とうにない
帰り道など不要、ただ前進するのみ
本当に怖いのはただ、あの背中を見失うことだけ
いくら追いかけたところで虹の麓にたどり着ける道理はない
惚れてんだ。男が笑った。お前に、惚れてんだよ。
俺の一生分、くれてやる。だから代わりに、「よこせよ、お前を。全部だ」
この空だけは、いつかの地獄のように青かった
どうしようもなくて自分が笑えた。ああ、ああ、こんなにもお前が好きだ
まあそう言うな、聞いていけ
大人になったウェンディ、もう飛べないことは分かっていてそれでも飛ぶ夢を見たかった
いつかの少年はまだ空を翔けているだろうか
世界が混線する
その光景を、忘れない。忘れられるものか。あんな、
ならばそれは嫉妬ではない。諦観だ。何か、眩しいものを見るときの心持ちだ。
うしなう日が来ることを、どうしようもなく知っていた
このまま永久に時が止まってしまえばいいのにと思うことは、それでもできなかった
かれもおのれも、それでは生きてゆけないことを知っていた
ねえ、あなた。分かっているのかな。
それが涙だなんてことはとうから知っていた
今一度あなたをこの腕でかき抱くことができたならそれだけで充分だと思っていたのに
あなたをいとしい
この腕はあまりにちいさくて、あまりに幼かったから
この手は二度とあなたに届かない
でも、これからは、あなたがいてくれるんだろう?
――まったく、君という人は。
這い蹲ってでも、僕は
子供の肩は細く、直に骨ででもあるようで、痛い。
殺さないで 壊さないで 私はまだここに生きてるでしょう
抱きしめて、抱きしめて、溶け合えたなら良かったのに
それでも二人で生きてゆこうと思った
何度も伸ばされたその手を取ることだけは、かなわなかった
俺のために全てを捨ててはくれまいか
英雄じゃなきゃ、犯罪者だ
流れる液体のあたたかさは、かなしいかな、夢でも何でもなく
こんなことが、認められるものか。こんな終わりが。
胸を掻きむしられるのか。それとも叫びだしたいのか
そのどちらでもないことは、自分自身がいちばんよく知っていた
ざあざあと、ざわざわと、騒々と、雨が降る
人それを悪足掻きと呼ぶ
嫌いじゃないけどいろいろ愛憎半ば
ここから先は、バケモノのじかん
嘘よ。また、一人でいなくなっちゃうくせに
私が欲しかったのは平凡なだけの幸せで、あなたの見たそらには届けない
それでも未来まで隣にいてほしかったよ
あなたのいない世界は今日も快晴。世はなべてこともなく、回っていきます
杯の中身は毒薬である。そうと分かっていて、それでも人は飲み干さずにいられぬものか
罠にかけてあげる
きっと、分かってて毒杯を呷るようなものじゃないかな
忘れてた獣が胸の奥底目を覚ます
一度だけ英雄の名を浮かべて、笑った
叶うなら、あなたの剣になりたかった
然もあらん。それは正しく、邪悪の顕現だった。
この世でもっとも醜悪な、奇怪な、不快な、邪悪な、おぞましい、恐ろしい、それは、神の姿
まるで正義の味方などという呼び名の似合わない邪悪でもって、しかし彼女は高らかに正義を謳う
邪悪と呼ばば呼べ。このたましいは、そんなことでは揺るぎもしない
それこそ呼吸をするように、私は嘘で生きている
どこか、ひどく、歪んで捩じれた、悍ましいような、そういうたぐいの笑みだった
外見だって頭脳だって何だって、全部腐るのだ
本当に可愛い。愛しいくらいの浅はかさだ
それももう、今は昔の話である
だから言ったでしょう。女の子は自分勝手なものなのよ
そんなの応えなくていいんだよ。だって私が勝手にあなたを信頼してるんだから
笑った。笑って男は吼えた
切れる、どころではなく骨まで断たれるだろう
吐き出したため息は、どこかしら恍惚を含んでいるようだった
――いや、だが、ここまで。
あなたは私と一緒に来てはくれない。私はあなたと共には生きられない
長い夢を見たような気がする。とても幸福で、でも、少し淋しい、そんな夢を。
いっそ攫ってしまおうか。そうできたなら、どんなにか
「好きです。好きでした。あなたが」
今ここで、その手を伸ばすことはできないと、否、してはならないと知っていた
好きでした。大好きでした。幼いひた向きさで、全身全霊で、恋をしていました。
知りたかったのはもっとずっと別の、もっと些細な、でも、私にとってはとても大事なことでした
私にとってそれこそが――それだけが真に絶望であったと、誰が知ろう
正義の味方。私の理想のそれは、けっして綺麗なだけのものじゃないけど
「よく分かんないけど、闇に飲まれる光なんて最初からその程度ってことなんじゃないの?」
ああけれど貴方はもういなくて、それは私のせいなのだ
どうしよう、どうしよう、君が好きだよ。
夢見るように、愛してられたら
袋小路? 上等!
愛さえあれば!
何でもないことのように、特別だったのです、きっとずっと
おままごとでいいの。私の狂気を否定しないで。
誰か、この関係をご破算にする方法を知らないか
ひっかかったやつが悪い
いつか、愛していたと笑えればいい
つないだ手を放したくなんか、なかったのに
だけどきみだけいない
なくなるとかそういう問題じゃない
わたしに弔いの哀歌を
未来がないなんて誰が言った?
だからあなたは、なくならないでいて
きみを愛すると誓うよ
好きだと囁いて愛を語ってもあなたはオレを見てはくれない
嘘でいいから愛してると言って、そしたらきっと報われるのに
その果てに、何を掴むというのだろう
あいつのようにはなれなかったけれど、どうしようもなくなれなかったけれど
かみさまはいない。だから救い手になりたいと願った。
己がいちばん愚かだということは最初から知っていた
誇れ。これが、お前が守ったセカイだ。
願わくは、お前の理想が常しえでありますように
何かを忘れているような気がしている
そうして、そこへ辿り着く
いつかの誓いが破られて久しい
あれだ。テケテケだ。追いつかれたら殺される。逃げないと死ぬ。でも逃げたら殺される。
どうすれば良いのですか。どうすれば良かったのですか。
それでも、最後に見たいと決めたのは
あのとき連れて行ってはくれなかった彼のひとだけ
倫ならぬ恋ならば、何処へ行けばいい
ああ、幕など降ろせるわけがない。終われるはずがない。
嘘ばかりの中それだけは確かだと思えたから、痛みを欲した
共に歩むことが叶わぬならば、せめて心だけは。心だけでも。
合わせた体がはりついて、離れなくなってしまえば良かったのに
何処へ逃げても己は己
連れていって。何処へなりともついてゆくから。
どうしてこの身は女だったのだろう
どうせろくでなしの穀潰しだ
見たくないのなら目など閉じてしまえば良い。耳など塞いでしまえば良い。
今さらの恋心
習いは急には変わらない
人並みの中、目を凝らさずにいられない
雑踏の中に翻る白
あぁ、彼の人は最早どこにも居らぬのだ
咎人たちの栖さえ追放されたなら、一体どこへ行けばいい
昼日中の明るい太陽の下でさえ
とんでもない確率の上でぐらぐら揺れる危うい幸運
いつか昔話になるその日まで
この世界はあまりに公平で、そして不公平だ
切り裂き引き裂き噛み裂いた
繰り返される永劫の中、縋るものは縋りたいものはただひとつだというのに
哀しいかな、何たる皮肉かな
愛されることがないのなら、憎まれようと思った
欲しかったのは、抱き締めるこの腕だった
自分の心さえ信じられないなら、何を信じればいいだろう
じゃなきゃ、俺があんまり哀れにすぎる
分かっていた。この世のどこにもこいつをとどめておく術はない。
ぐらぐらに煮立ったシチューみたいな頭で
じぶんだけがじぶんをすくえるのなら、このてはあいつをすくえるだろうか
おろかでもよかった
どこへも開けないままだと、分かっていた
ただ、その在り方に憬れた。その背中に、いつか届きたいと。
子どものままであればいい。どうか、と。
最初で最後なんてどこにもない
奇跡なんてものは叶わないから奇跡なのだと
後ろ手に銃、唇に毒、静寂に狂気を
叩きつけられた殺気だけが頭から離れない
ホーム、スイートホーム
とうに失った恋の結末など、見たくはない
おやすみなさいよいゆめを
お前を殺したいと思うのと同じだけ、お前に殺されたいと思ってた
神さま、これは何かの試練ですか?
まっかなゆめをみました
ユメはでっかく、僕らは小さく
英雄なんて誰でも一緒
怖かったのは忘れられることじゃない
前途も完膚もないくらい、そこは終わった世界だった
最後に愛していたと笑えればいい
笑って、こいつは修羅の道さえ笑って歩む
ファイン、サンキュー、アンドユー?
あなたのしろいゆび
生き損ない
優しいのは誰(かなしいのは)
叶うならば共に。叶わぬまでも側に。
あなたを愛してると笑えたら良かったのにね
それが涙だなんてことはとうから知っていた
もう一度あなたをこの腕でかき抱くことができたならそれだけで充分だと思っていたのに
おれは、愛してるとは言わないよ
これを恋と呼ぶかなど知らない
うしなう日が来ることを、どうしようもなく知っていた
このまま永久に時が止まってしまえばいいのにと思うことは、それでもできなかった
待ってくれ、おれは面食いなんだ
この手は二度とあなたに届かない
この腕はあまりにちいさくて
ああ、ああ、こんなにもお前が好きだ
狂気の沙汰。正気の範疇外。
焦がれ求めてもどうしても貴方だけ手に入らない
嫌い嫌い嫌い大嫌い、私のことなど何とも思っていない貴方など
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。わがまま言わないから嫌わないで。
あなたの姿は今も瞼の裏鮮やかに
あなたが欲しい。あなたが足りない。ぜんぶちょうだい。まるごとぜんぶ。
恋人よ
自分のことが解らないなら、誰のことも解らないのだ
あるいは泣き方を知らない子供
だって、最初からどうしようもなくそういう風に制作されてた
脆弱なるヒトの祈り
あなたに、今、伝えたい
会いたいなら、会いに行けばいい。
せめて共に死にましょう(あなたのためには生きられないなら)
約束して。けして守られることのない約束を。ホラ、朝が来る。
縛られていたい。あなたのものでいたい。でも、時間がない。
くるしいのは何故ですか? 全部嘘なら良かったのに
まったく同じかたちの、しかしあまりに対照的な図形
君はけして、私のものになってくれないので
連れてってはあげない。泣き叫べ。僕を想って煩悶しろ。
恋より甘い、あまい、これは執着(さぁ、殺してアゲル)
もう聞きたくないんだ。貴方の優しいだけの言葉など
喰う。喰われる。愛してる。愛されてる。嘘、です。
だけど、その時ぼくは。果たして笑っていられるのだろうか。
嘘を吐いて。優しく優しく嘘で殺して。
おもいもきもちもなにもかもすべてがただひとりのあなたとしゅうれんしていく
切ないのは貴方と私の間に横たわる不動の距離
想いは、少しずつ蜘蛛の糸に絡め取られていくように
あなたもわたしも同じでしょう
それでもあんたは愛してくれるのですか
お前の姿だけは今も瞼の裏鮮やかに
手遅れになる前に離れなきゃ、あなたなしでもいられる内に
どうしようどうしようどうしよう、私だけこんなにも手遅れにしておいて貴方は
それでも私は愛して欲しいとだけはどうしても言えないのです
だけど私はもう貴方を知ってしまったから、貴方無しではいられない
苦しいなら言って、共に異形に堕ちるから
一人で行こう
一人でいる
どうにかしてくれ。頼む、誰か、こいつをどうにかしろっ!
だけど本当は知っているのです。貴方は私と行ってはくれない。
神様に顔向けできない
あの頃、思い描いてた未来とは違うけど、まあ、幸せです
穏やかな夜
別れの用意は出来ましたか? 無理だ、出来るはずもない
ああ畜生、何でこんなに悔しい
英雄なんか要らないから、どうか返してはくれないか
ああ、だから、哀しくなるから、こんなの気付きたくなんてなかったのに
人間のなりそこない
痛むのは心臓ではなくて苦しいのは気管じゃない
欲しいの。無性に。無闇に。無様に。無意味に。純粋に。
願わくは、この想い届かぬことを
願わくは、この想い届かんことを
命題、果たして真実愛は地球を救うのか?
難しく考えるより行動した方が早いしマシだという話
いつか、愛していたと笑えればいい
一緒だと嬉しいよね
だってほら、あなたの言葉でこんなにも幸せになれる
ああだから嫌だったのに気付きたくも認めたくもなかったのにどうしてなんでこんな
敵は自分だろう
それでも、こんな愛し方しかできなくても。愛しているの、君を。
最初のキスと最後の嘘
さあお立ち会い、一世一代の大嘘だ
いまのしあわせが崩れませんように、平和を祈る
人間なら。それとも、兵器なら良かったんだ。
誰もくるしまないなんて有り得ないなら
あなたといる
おまえなんかしんでしまえばいいのに
本当に壊れているのは自分なのだと思った
過ぎ去った日はいつだって綺麗なだけの幻で、そこにあるようで掴めない蜃気楼
ただ、願わくは、そう、きみが健やかにありますように
だから君が好きなんです
かわいそうだ!
答えは求めません。ただ焼き付けろ。
あなたさえいてくれればそれでいいの。ずっと側にいてね。
あなたと一緒。どこへも一緒。そうだったらいいのにね。
そのためなら、何だってするのだけれど
貴方が全部変えてしまった。私をこんなに弱くした。
たすけてください。言えない言葉を呑み込んで、私は今日も笑いかける。
一緒に歩こう
ずっと、二人で
いきすぎた執着と愛情の間に最早どれほどの違いもない
抱きしめる腕は持ってないけど
こわいのは欲を張ってもうすぐあなたのために死ぬことができなくなりそうな自分
君はただ、振り向かず走り続ければいい
忘れないで。思い出して。気付いて。辛い時はここにいるから。
すき。あいしてる。だいきらい。どうぞ安らかなる眠りを。彼の人に。私に。
だからどうしようもないって言ってるんじゃないか
勝ち目のない恋をしてしまったんだろう
気が付いた時には手遅れだなんて、違う世界だと思ってた
あれ、これって恋に似ている?
大嫌い。だって気になって仕方ない。
ただ貴方さえ笑ってるならこの命も惜しくはないから
だって、じゃあ他に何て言えばいいの?
あなただけここにいないのに、それでも明日は始まってしまう
大嫌いです。貴方なんか。だって、憎めない。
てるてる坊主、願ったのは紛れもない自分であるはずなのに
ごめん。ごめんなさい。本当にごめん。だから、謝るから。側にいてよ。
なんでお前なんかが好きなんだろう(信じてもくれないのに)
行かないでここにいてなんて言えやしない
何があっても生き延びる。だから、泣かないで。
あなたの側にいる資格なんてないけれど
或いは、すきなひと
あなたじゃなくちゃ駄目だから。……わたしはこんなに弱かった?
好きだけど。好きだから。お別れしましょう。
だってどうせ、貴方だって。いなくなってしまうのに?
ここが僕の正念場
辛いのだ。痛いのだ。無条件に哀しいのだ。
莫迦が
ありがとう。ありがとう。ありがとう。
空の上に天国はないけれど、探さずにはいられない
流れ星に願いを唱えても叶わないけど
他のヤツなんか見ないで、俺だけ見て
忘れなくちゃ。早く。早く。息が途切れてしまわない内に。
道化でもいい、あなたの側にいたい
だからこんなものは間違っていなくてはならないと思うのに
どうして。友達だなんて言える? 笑うな。笑うな!
どうしてお前はいつも、僕の望むものをくれるんだろうな
共に痛みを分かち合えるならそれもいい
いつかまた会える日なんて、そんなのは来ないけど
呼ぼうと叫ぼうと同じこと
ここからなくならないで、離れてなんてゆかないで
あなたと共にいる資格などないけれど
いのちをかけて、この命果てるまで、この命尽きようとも
だってお前は、酷くしてくれるやつなら誰でも良かったんだろう
恋ではなくて愛ではなくて、独占欲でさえないこの執着
ああ。世界は今日も、こんなにも美しい。
好きなのかも知れないと思って、慌てて否定した
くしゃりと顔を歪めて、でも泣かなかった
止まらない。どうすればいい。離したくない。離れたくない。縋り付く。愛してる。
もういっそ腐ってても蛆沸いてても構わないから、戻ってきて
お前が欲しかったのは生身の人間じゃなくて、
笑ってください。それだけが望みだから。
優しく首に手をくいこませて、その髪の一筋、細胞の一片にまで
「サヨウナラ」たった一言でいい。それで私は救われる。
どうしようもなくその存在全てが欲しいのに
知らない。こんなアイツは。知らない。
どうしてお前のことになると途端に涙腺がゆるくなるんだろうな
夢の中でさえこの想いは届かない
どうか早く、一日も早く、こんな思いは終わりますように
死んだヤツを好きでいちゃいけないなんて法律どこにもない
それがあいつの望みなら、忘れてなんてやらねえ
ここから始まる、繰り返しのものがたり
ウロボロスの蛇。掴んだ先は自分のしっぽ。どこまでも閉じた世界。円環。
狂ってる。どいつもこいつも狂ってる。どいつもこいつも狂っていたら狂気こそが正常だ。
ふいに、優しくまとわりつく触手
泡沫の夢はもう終わり。ぱちんと音たてて弾けて消えた。
いつかなんて日が果たしてまた来るのか、それは判らない
爬虫類じみた深い色の目
大人しくて無害なイキモノ。だけど元を辿ればオオカミ。
多分愛しているし愛されている。だから憎んでいるし憎まれいる。
刻みつけて。焼き付けて。記憶して。けして消えないように。
その言葉が、何故か断罪のように思えて。でも、贖罪のようにも聞こえて。
そのくせ私には全部差し出せって言うんでしょう
こいつだけは世界の滅亡する3秒前だって変わらず同じ顔をしてるに違いない
忘れさせてなんかあげない。でも連れてってもあげない。
きちんとしたいい家で、愛されて育てられた子供
こんなとんとんと上手く行くものが破綻しないはずがない
こんなにも似すぎた2人の行く末が破滅でないはずがない
彼が、自分にとって何の意味も持たないただのエキストラであるはずがないという、ただそれだけの小さな確信。
走り出したら止まらないもの二つ、感情と劣情
酷く喉が渇いている。口の中がカラカラだ。舌がはりつく。引きつれるようだ。
今、この言葉だけは。信じたいだなんて、思うな。
どうせお前はそんな殊勝なこと云って、僕からお前さえ取り上げる気でいるくせに。
無限大で交わる平行線なんて、そんなのは永久に交わらないのと一緒だ。
これが恋だなんて誰が言った?
恋よりずっと、焦がれるみたいに
大きな夜色のトカゲが僕の上を這い回っている
忘れさせてなんかあげない。せいぜい僕を想って煩悶しろ。
過程が違うだけで出発点も終着点も同じという話
駄目なのだ。そいつだけは。そいつはきっと、あの人を連れてってしまうから。
お前は一体誰を抱いてるんだ。お前は僕の上に誰を見てるんだ。本当に居なくなったのは誰なんだ。
だけどね。それでも僕は、お前と居たかったんだよ。
質量のない薄っぺらい手
私のドッペルゲンガー、私は私を愛せないからお前が代わりに愛してはくれないか
出来ればそうしたい。と云うか是非ともそうさせてくれ。
どうせ泡沫の想いなら、寄り添って暖めあうより傷付けて壊しあう方がいい
鮮やかなままで刻み込んでしまいたいから
ただそれだけを、いつも願っていた。
せいぜい喚いて抵抗しやがれ。全身全霊かけて、狩ってやるから。
だって英雄なんてものは綺麗な上っ面さえ剥がしてしまえば、後はただ殺すしか能のない哀れな鬼が残るだけなのだ
同じ英雄なら、葬列の中に名を連ねるべきだった。
綺麗なものが、欲しかった。
どうせなら彼の人に殺されたかった。けして忘れられぬような死に様で苛みたかった。
結局、この自分には、何も望まずただ人の望むように生きるのが相応しい
もう、届かない背中を追い求めることはない
何事もなかったように物語は進行し、自分はただ英雄を演ずるのみ
にやりと、それはそれは兇悪な笑みと共に。何故かそれとは裏腹に優しいてのひらが。
――悪夢、再来。
ああ全く認めたくないこの自分があの駄犬によりにもよって恋心など!
てのひらに唇を寄せた。――掌の上なら懇願のキス。冗談じゃない、どうしてこんなのに。
掌の上なら懇願のキス。何を願う。何を想う。何を望む。何を希う。
こいつはいっそ気持ちがいいくらいに馬鹿で、そしてこの腕はどうしようもないくらいにほんとうだったから
季節は廻り時は流れ、それでも僕は動けずにただ見上げた空の蒼さが滲みる
謝ることは容易い、だが反省は苦しい、同じアヤマチを犯さないのは難しい
謝れとも反省しろとも云いません、ただし後始末はきちんとしろ――自分に云い聞かせる
星に祈っても願いは叶わないがしかし否定するのはうまいやり方じゃない
どんな罪深い嘘さえ真実に変えられるのがこの世界の一筋縄でいかないところ
紳士淑女の皆々様方、こちらが人間と云う救いようもなく愚かで愛すべき生き物で御座います
「アリガトウ」云いたくて云えなくて
上向いて歩いても涙零れて止まらない(永六介の嘘吐き)
純粋は未熟か狂気なのだと聞いたから使えません
王子様は勇敢で格好良くて強い……とは、限らない
一体あとどれだけ君の側にいられるだろう?
憎悪でもいい、あなたの一番になりたい
あんたにあげる。ぜーんぶあげる。この命も何もかも全て
お前が俺を憎むほど、俺はお前を愛しく思うよ
まだそこに私の居場所はありますか
愛せないならせめて憎んで
約束に縛られるのはあなたの勝手
じゃあ何でお前はおれに抱かれるんだよ
困ったね。いつの間にか君しかいないんだ
貴方は奇跡を信じますか? 私は信じます。私の奇跡は貴方だから。
誰かの側に居ることの心地よさを知る前に
余裕ゼロ、傷付けて傷付いて、莫迦みたいに滑稽
こんな自分知らなかった
誰にも渡さない。絶対に離さない。死ぬまで? 死んでも
無意味な努力でしか無いのかも知れない
前向きに前向きにひたすらプラス思考で突き進め
誤魔化すしか、ない
清少納言の嘘吐き!
気付きたくなんか、なかったのに
もう恋としか呼べない
愛してるでも足りないくらい、好きなんだ
あげられるモノなんて何もないけど――何も持ってないから
お前に与えられた、今の俺を
全部あげるからだから。……だから?
何も泣くほど嫌わなくたって。いいのに
悲しい顔はさせたくない。策でも罠でも嘘だとしても
どうして見返りを望んじゃうのかな
あなたじゃなくちゃ駄目なのに。だってあなたがいないと息も出来ない
他の誰でもない、お前だから。だから俺は、お前が好きだ
相手が悪かったんだな。降参だ。白旗あげるよ
弓状筋肉の収縮状態における並列的構造って知ってる?
本当に縋り付きたかったのは、君なのかも知れない
時には惚れられた方の敗け、というもあるのだった
ぼくらが体を重ねる理由
どうせするんなら好きな相手の方がいいからだろ
逃げようと思えば逃げられるのだろうか
囚われることを望んだのは、おれ自身
今きみが想ってるのが私じゃない誰かだったら、嫌だな
愛せないなら、せめて喰らって
体内の毒は、確かな依存性を持って
どんなに哀しくても腹は減る
外はキラキラ 中はドロドロ(女って怖い!)
「見ざる聞かざる云わざる」それカシコイですかね
思うのと行動するのは別なので理想通りには行きません
絶対がないから世界は素晴らしい
「しかられて」零れた涙は誰がためか
大抵の場合、自分がされて嫌なことを人にすると愉しい
お腹痛いよ!――痛いのはあんただけじゃない
あんなにも空は遠くて届かないけど
何故自らが傷付くことは赦せるの、偽善者さん
涙の向こうに霞んだ蒼さえも今は唯愛(かな)しくて
叩いてみろ、それで壊れる信頼か?
雑草根性?でも、あたしは純正の芝生より好きよ
ツバサもがれてそれでも飛ぼうとするのは諦めてないからだね
出来ないんじゃなくてやらないんだよ。判ってるんだけどね。
人間はなんと汚く弱く儚く脆くこんなにも高潔なのか
この世の何処にアタラクシアがあると云うのでしょう
弟なんてねーちゃんの中じゃいつまでも子供のまんまよ
嘘を吐いてもいい、しかし自らを誤魔化すな。――ゴメンナサイ無理です。
奇跡はきっと99%の祈りで出来ている