温もり


あと数センチ

手を伸ばせば届くのに

すぐ目の前にいるのに

腕を伸ばしかけて掴めない

戸惑って焦って苦しくなる

ゆるりと重力に従って降ろされた手に

ふわりと包み込む温もりが

ああ、

いつだってこの手を掴むのは

君のほうからだった


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