椚ヶ丘中学校廊下――
『とにかく、私はE組に行きますから』
「ま、待ってくれ、お前の成績なら学年トップにだってなれるんだ」
『知らないそんなこと。じゃあ』
―ごきげんよう
ふわり、と彼女は髪をなびかせて慌てる教師に背を向けた。
これから何か面白そうなことが起きる予感がして。
彼女はゆるりと口角を上げて、左の手首をぎゅっと握った。
(さて、楽しい楽しい授業の始まりだ)
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補足
ヒロインには左手首に十字架の形のキズがあります
まぁその辺はまた何か番外編かなんかで書けたらなと思います。