小説 | ナノ




「どうかしたの?」


『ううん、なんでもない。3年テニス部マネージャー、苗字です。よろしく幸村くん』

なにかが引っ掛かかる。


「いい名前だね。マネージャーか、よろしく」

『無事でよかった。じゃあ、蓮二帰る』


蓮「わかった。俺が送ろう」

『幸村くん、お大事に』


出ていくときの苗字さんの悲しげな顔が気になる。

なんだろう、胸騒ぎがする。


気になって病室を出ると真田達と泣いている苗字さんがいた。

『…んッ…』

赤「先輩ッ…聞いたんすね」


比「あぁ、泣かないでください」

ブン「名前…」

雅「神さんは残酷ぜよ…」


どうして、こんなにも胸が痛いんだ。



胸が騒ぐ。



俺がこんな気持ちになるなんて変だ。
苗字さん、君には何かあるのかい?