小説 | ナノ



病室から出たら我慢していた涙が止まらなかった。


「ッ…な…であたしのことだけッ…」

弦「よく我慢したな、名前」

「…んッ…」

袋を持ったブン太やまさ、ジャッカル、ひろ、赤也が歩いてきてあたしの様子に慌てている。

赤「先輩ッ…聞いたんすね」


比「あぁ、泣かないでください」


ブン「名前…」

雅「神さんは残酷ぜよ…」


優しく頭を撫でてくれるまさに涙が止まらなくなった。


忘れたなんて信じられない…。

だけど嘘を言ってるようにはみえなくて余計に悲しくなった。

神様、どうしてなんですか?


どうして精市なんですか?


お願いします。



お願いだから嘘だと言って。



精市、忘れたなんて言わないで。
誰?だなんて言わないで。