小説 | ナノ



あたしの彼氏は小さい。

いつもぴょんぴょん跳びはねてるんだけど、そこがかわいいっていうか。


かわいいって言ったらクソクソ!!俺だってそのうち大きくなってやるんだからなって言うの。

あ、また言ってる。

忍足にからかわれてるんだ。


「ちょっと、あたしの岳人をいじめないでよ」

侑「ほら、岳人。名前が来たで」


「うわ、無駄にエロボイス。岳人こっちおいで。岳人がエロスに染まっちゃう」

侑「ほんまひどいわぁ。侑ちゃん泣きそうやで」


これはスルーしなきゃめんどくさいぞ。

岳「名前!!俺が飛んだの見てたか?」

「見てたよ!!かっこよかった」


岳「へへ、やり」

あまりにも可愛かったから思わずぎゅうしちゃった。

「あー、もうかわいい!!癒される」


岳「お前、またかわいいつったな!!クソクソ、俺だって高校入ればすぐに追い抜かしてやるんだからな」

あたしたちの身長差は10cmあるんだよ?

時々悲しくなるけど、かわいいからいいかなぁって思うんだよなぁ。


侑「ほんま自分らはらぶらぶやなぁ。空気が甘いわぁ」

うわぁ、エロ眼鏡。

近寄んな。


『苗字さん背が高いから忍足くんと並ぶとお似合いだよね』

おい、忍足とお似合いって言ったのはどこのどいつだ!!

やだよ、こんなやつ。


岳「おい、名前。ちょっと…」

あ、岳人の声がかわった。

引っ張られて連れていかれたのは誰もいない教室だった。


岳「俺、背が小さいけど絶対大きくなるから俺だけ見てろよ!!」

そういって背伸びをしながらあたしにキスした岳人。

もう、大好き。



いつまでもこのまま。



岳人が背伸びをしながらキスをしてくれる。
この身長差が大好き。