小説 | ナノ



あれから移動教室は蓮二が来る前にまさやブンちゃん、志杞に頼んで行動してもらった。

蓮二が来てくれてたのかどうかは知らないけど…。


蓮二を避けてから数日経った。

もちろんお昼は一緒になるけど。


あたしの隣に座る人が変わっただけ。

ある日風の噂で蓮二が櫻井さんと付き合ってるってのを聞いた。

ショックと同時に安心もしたの。


あたしを好きになってくれないのなら自ら身を引こうと決めたから。

今日のお昼みんなと食べていると蓮二と櫻井さんも来た。

うん…。


噂はほんとだったんだね。

「ねぇみんな!!今日はねチーズケーキ持って来たんだよ。今切るね」

みんなの人数分切る。

蓮二と櫻井さんの元にも持っていく。

「はい。れんくん、櫻井さんどーぞ。食べて」

『いいの?』


「うん」

『ありがと』


かわいい笑顔で笑うから照れちゃいそうだった。

みんなの元に帰るとチーズケーキがなくなっている。

「あたしのは…?」


雅「ブンちゃんが食べてたナリ」

ブン「あ、てめぇ仁王告げ口かよーひでぇ」

「ひどい…。ック…あたしの」


弦「名前、泣くでない」

蓮「名前俺のを…」

精「名前俺のをあげるよ」


蓮二がなにか言った?

「でも…せーちゃんのぶんだもん」

精「じゃあ俺と半分こしよう。それならいいだろ?」


「せーちゃん…ありがと。ブンちゃんのばーか」

精「ブン太、今日はメニューはー3倍だから」

ブン「ゲッ…」

せーちゃんと半分こして少しよかった。

「まさ、」


雅「ん?どした」

「髪結んで」


まさは自分でもくくってるからからすごくうまい。

雅「今日は何にするんじゃ?」

「まさにお任せしまーす」

ブンちゃんや志杞に頭をわしゃわしゃされる。

比「丸井くん、蒼真さん。やめたまえ」


「ひろくん。ありがと」

ニコッってひろくんに笑いかけたら紳士らしい笑顔で返してくれた。

空元気ってわかってる…。


でもこうしてないと泣きそうになるから。



あたしはちゃんと笑えてる?



笑わないといけない。
もう蓮二に心配はかけさせられないから。