小説 | ナノ



あたしは蓮二のことが大好きだよ?


でもね…。

蓮二の視線の先にいるのは隣のクラスの櫻井利紅さんなの。

学1でかわいいと思う。

あたしなんかが敵うわけないって志杞に言ったらバカッって言われた…。


なんでだろう…。

あたしの不満そうな顔が見えたのかやれやれといった感じだった。

『ばか!!学1なのは名前だから』


んーあたしは無理だよ。

志杞にはいっつも相談するの。

「志杞、どうしよう。もう蓮二を自由にしてあげなくちゃダメだよね…」

『名前がどうするかが問題だよ。私は口出し出来ないから』


「そうだね…。あたし…蓮二のこと大好きだよ…。だけどあたしが縛りつけちゃダメ…。だから…自由にするね…。…泣くかも知れないから…話し聞いてくれる?」

『当たり前…だよ。ほらッ泣きそうな顔しない!!笑いなさい。笑ったほうがかわいい』

「ありがと」

大切なあたしの親友。


そばにいて、話を聞いてくれる。

苦しいよ?

悲しいよ?



でもそばにいれるだけで幸せになるの。



そう思うだけで幸せなの。
きっとあたしは蓮二の1番にはなれはしないから。