「出会うべくして出会ったと思わない?」
私はジムのベンチに座りバンテージを巻く宮田に言った。その言葉に呼応するように顔を上げた宮田を見て、改めて認識する。
何十億と人がいる世界で出会えたこと自体が奇跡なのに、今こうして宮田の傍にいて、宮田を応援して、宮田に想われて、宮田を想ってるなんて、なんて素晴らしいことなのだろう。そして同時に、それは必然的なことなのだろう。
「…何恥ずかしいこと言ってんだよ」
「私は恥ずかしくないもん」
「あっそ」
手を止めて私を見て話を聞いててくれた宮田は明後日の方向を向いてしまった。宮田はいつもこうだ。とても恥ずかしがり屋で、そんなところがとても可愛く感じてしまう。目も鼻も口も、仕草の一つ一つも好きだと思う。宮田という存在が愛しいと思う。ああ、ほら、
「私たち、やっぱり出会うべくして出会ったんだよ」
「……まだ言うか」
だって、だって、こんなに一人の人を好きになることなんて二度とないって断言出来るんだもの。まるで前世からの決まり事みたいに宮田と一緒にいることが自然なんだもの。
砂漠の砂粒を一つ見付けるくらい途方もない可能性を越えて今があるとしたら、私にとって宮田は奇跡を証明するものなのだ。
「私さ、普通付き合いが長くなったら相手にときめくことって少なくなると思うんだよね」
「…………」
「でも宮田はそういうのがないの。いつまで経っても宮田の一挙手一投足にドキドキしちゃうし、」
「ちょっと、黙れよ…俺だって……」
「え…?」
宮田が小さく呟いた言葉は消えてしまいそうだったけど、私は聞き逃さなかった。俺もドキドキする、なんて、
「……あー、私やっぱり宮田好きだー」
「…うるさい」
「照れるな照れるな」
ときめきの導火線
(運命なんて信じない質なんだけど、)
―――――
アイラビュー宮田くん!
二人の馴れ初めを書けたら書きたいなあ。多分無理だけど…´*`
とりあえず宮田くんがかっこいいってことが伝われば満足です!
100213