愛しいキミへ







元気にしてますか?
今そちらは春ですか?
ボクの事、怒っていますか…?


十番隊の庭にはそろそろ綺麗な桜が咲く頃ですね。キミと真夜中にあの桜を見た日から、もう一年。はやかったなぁ…。
一年のうちに僕らの関係は大きく変わってしまいました。……こんなに大きく。

もしも僕の声が届くのだとしたら、あの頃と同じように愛を囁きたいです。僕の気持ちはちっとも変わっていないから。
いや……………、少し変わったかもしれません。

毎日のようにキミに会いに行ってたあの頃は、この小さな体はすぐ壊れてしまうんや、僕が守らなあかん、て。
勝手にそう思っていました。
けど、離れてみて初めて解りました。
…………守られてたのは僕なんや。

キミの笑顔、怒鳴り声、全てに僕は守られてた。キミは、荒んでた僕の心に光を与えてくれました。キミを守ろうとすればするほど、僕の心は人間らしく…、穏やかになっていたように感じます。


感謝しています。ほんまにありがとう。


離れてみて初めてその有り難みがわかる、と言うけれど。本当にそのとおりだと実感しました。
………今までも充分わかっとったつもりなんやけどなぁ…。



なんやまだ書きたい事はたくさんあるけど…、僕の心全ては書き表せないので…。この辺で終わりにしようと思います。

目を通してくれてありがとう。
ほんま勝手でごめんな…。
前よりずっと……





愛しています。












では、またいつか逢えるときまで…。





市丸ギン


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